こだわりの川越シェフ、プライベートでは案外ガサツ?…新商品発表 | RBB TODAY
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こだわりの川越シェフ、プライベートでは案外ガサツ?…新商品発表

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8月8日にオープンした新店舗の紹介
  • 8月8日にオープンした新店舗の紹介
  • TATSUYA KAWAGOE 新商品発表インタビュー
  • タツヤ・カワゴエ『パスタパスタ』シリーズ
  • 川越達也
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 去る9月11日、東京ビッグサイトにて伊藤忠食品主催「ISC PRESENTATION 2013」が開催され、「TATSUYA KAWAGOE」オーナーシェフ・川越達也氏プロデュースの新商品発表会が行われた。

 発表会には商品プロデュースを担当した川越氏が登壇し、商品ひとつひとつに対する思い入れや誕生秘話を熱く語った。

■コンセプトは“ありそうでなかった掛け算”…「タツヤ・カワゴエ『パスタパスタ』シリーズ」

 まず、8月19日に発売された「タツヤ・カワゴエ『パスタパスタ』シリーズ」4種類について解説を行った。「ナポミー」はその名の通り「ナポリタン×ミートソース」の意味で、隠し味にはローズマリーを使用している。川越氏はこれまで、ナポリタン味のミートソースや、ミートソースにケチャップを入れたメニューを提供していたが、市場では見たことがなかったので、思い切って商品化に踏み切ったと語っている。レストランの「ちょい足し」の発想から思いついた、大人も子供も楽しめる味に仕上がった商品である。

 「たらチャウダー」は「たらこソース×クラムチャウダー」の組み合わせで、女性が大好きなクラムチャウダーの貝の旨味と、たらこがうまく合わさっており、「女性が好きな味わい」だと、あえて女性向けを狙ったと川越氏は紹介している。パスタだけでなく様々なアレンジが利くメニューで、これからの寒い季節に温まる商品である。

 「きのっコン」は「きのこ×根菜」の掛け算。繋ぎ役として梅風味が隠し味に使わた、さっぱりしたパスタソース。川越氏は「食欲がない時にさらっとパスタ食べたいなんて思った時には抜群のメニュー」と紹介し、根菜のシャキシャキ・シャクシャクした感じと、きのこのなめらかなトロンとした旨味が特長と語っている。「たらチャウダー」同様アレンジがたくさん利くメニューなので、ぜひアレンジを試してほしいとのこと。

 一見、人名のように聞こえる「ゆずこ」は、ゆず胡椒風味の調味料「ゆずこ」を、パスタソースにアレンジしたもの。そぼろ餡にゆず胡椒風味を利かせたピリリとした味わいに、コンソメの旨味を土台にしており、芯のあるピリ辛なパスタソースに仕上がったとコメントしている。先の「たらチャウダー」が女性に人気なのに対し、この商品は酒にもよく合う味なので男性のファンが多く、特に“おじさま”に人気があるという。

 これら『パスタパスタ』シリーズについて川越氏は、子供から年配の方まで安心して納得してもらえるような、やわらかいマイルドな商品をイメージして作っており、それが土台となっているが、もし、例えば「ナポミー」が「甘口だな…」と思ったら、家にある黒胡椒、七味、一味、ラー油などで辛味をアレンジすれば、より一層大人が楽しめる味わいになるという。全編通してそのような「ちょい足しアレンジ」が利きやすい、子供から年配の方まで安心して納得してもらえるような味わいに仕上げたそうだ。

 開発にあたり苦労した点については、味が偏らないようにスタッフたちに食べてもらい、「この層には向くけどこの層には苦手かな」ということにならないようにしたとコメントしている。「ゆずこ」は大人の味ではあるが、子供でも食べられるピリ辛具合いに調整するなど、リサーチや会議を重ねたという。

 パッケージのように「美味しそうに盛り付けるコツ」を聞かれ、「小高く盛ると小奇麗に見える。大きなお皿に小高く盛って、トッピングに緑を添えると華やかに見える」と盛り付けテクニックを語ったが、パッケージについては「盛りすぎ(笑)」と、冗談交じりにツッコミを入れていた。

■「川越シェフのドライベジシリーズ」…乾物のイメージを変える

 続いて、9月2日に発売された「川越シェフのドライベジシリーズ」5種類について解説した。「宮崎椎茸と高野豆腐のふくめ煮」は、イタリアンレストランのシェフだが、プライベートでは和食が大好きと語る川越氏。氏の地元である宮崎の椎茸は、ふっくらぷりぷり肉厚で、乾燥させると旨味が増し、戻したときに肉を食べているような独特の食感に変わる。椎茸のおいしいエキスをスポンジのようにたっぷり吸った高野豆腐とあわせて、甘じょっぱい「日本人が好きな味わい」に仕立てている。

 「宮崎県産 切干大根と人参の煮物」は、田舎育ちで、寒い時期になると切干大根が布団を干したかのような風景になると語る川越氏が、子供の頃に食べ過ぎて好きじゃなくなってしまった切干大根を、大人になって新たに勉強したところ、栄養価も高くヘルシーで女性にいい食べ物だと知り、「これは使わない手はない」と思いついたメニューである。

 「5種類の国産野菜のミストローネ」について川越氏は、レストランでもミネストローネを提供しているが、今回は「あえてドライでやった」とコメント。乾物にした野菜を使ったミネストローネは生とは違う表情だが、出汁が出て食感が独特になり「これはこれ」と評し、さつまいもがアクセントになり、ドライだからこそ味わえる食感が面白いと語った。

 「舟形マッシュルームとオニオンのペペロンチーノ」は、現在、自身の店舗3店で山形県産舟形マッシュルームの刺身(カルパッチョ)を提供している川越氏が、生でスライスしてもおいしい舟形マッシュルームをドライにして、イタリアンの定番であるペペロンチーノにあわせたというメニュー。商品には調味液やあわせ調味料も入っているが、この商品は特に失敗しない、確実においしく仕上げることができる商品だと強い口調で力説した。また、この商品はパスタを茹でる時に入れる塩をおろそかにしてもおいしくなるそうだ。

 「十穀米のチキンカレーピラフ」は、雑穀の良さをわかってもらいたいという思いで作られたメニューである。雑穀はあの独特の香りが苦手という人もいるが、その香りを穏やかにするために、カレー風味のピラフセットにしたという。モチモチした雑穀のおいしさ×カレー風味のおいしさという掛け算になっている。ご飯を炊いてそのまま食べてもおいしいが、おにぎりにしても、モチモチ感が持続して冷めても味が劣化せずおいしく食べることができ、その他にもお茶漬けやスープリゾットなどいろいろなアレンジが利くとコメントしている。

 『ドライベジ』シリーズは、プライベートでは兎角ガサツな「ダメ男」と自ら称する川越氏が、面倒臭い作業を取っ払って、とにかく簡単に、乾物の「手間」を払拭した、乾物のイメージを変える商品で、あわせ調味料や調味液も全部おいしく仕上がっているので“失敗しない”商品と、自信満々で語った。

■川越氏自ら産地に赴き、素材を選び抜いた

 また、同シリーズ5商品のパッケージ裏にも掲載されている通り、これらの食材は、川越氏が自ら生産地に足を運んでいる。椎茸の生産地である宮崎県高千穂町の「杉本商店」では、椎茸の原木を触ったり香りを嗅いでみたりといった体験を語った。川越氏曰く、高千穂は奥の奥に行くと「もののけ姫」に出てくるような場所で、久しぶりに行ったら心が浄化されたともコメントしている。

 高野豆腐の生産地である長野県長野市の「みすずコーポレーション」では、おいしい旨味を吸って、尚且つ食感が良くて食べ飽きない高野豆腐のイメージに驚くとコメント。また、高野豆腐をパウダーにしたものがあり、それをミートソースやトマトソースなど煮込み系料理の繋ぎに入れると、カロリーが低くヘルシーで、イタリアンやフレンチでも高野豆腐が使えるという発見に感動気味の様子だった。

 切干大根を生産している宮崎県花ケ島町の宮崎経済連直販では、川越氏は子供の頃にはそこまで気にしていなかったという、農家の皆さんの手の荒れ方を見た。その時に、おいしくて健康的な切干大根の魅力をもっともっとみんなにわかってもらいたいという思いがさらに大きくなった。切干大根の「大人になってわかるおいしさ」を広めていきたい、と語る。

 熊本県大津町の吉良食品では、様々なアレンジメニューを提案してもらい「おなかいっぱいだった」とコメント。味噌汁、カレー、シチュー、焼きそば……、何にでも合う乾物で、「5種類の国産野菜のミストローネ」では、乾物にしたからこそ出るおいしさが、5種類集合したことによってパワーアップしたと語った。

 山形県舟形町の舟形マッシュルームでは、マッシュルームが咲いている“すごい景色”をやや興奮した様子で語り、社長が愛と熱意を持って育てている、気合いが伝わったマッシュルームについて語っている。

 雑穀を生産している山梨県富士川町の旭食品に行った際には、ヘルシーでおいしい雑穀もブレンドによって表情が変わってくるということを学び、今回はブレンドにもこだわったそう。

 最後に、調味液を製造している神奈川県横浜市の富士食品工業を訪問した時の様子を紹介。「こんな味にしたい!という想像した通りの味の着地に仕上げてくれている、素晴らしい商品を作ってくれる会社だった」と、7社の生産地訪問レポートを終えた。

 川越氏は、乾物は年配の方のイメージがあったり、若者には手に届く金額だけど食するのに距離のある商品だったと思うが、これを機に全国の人が日本の食文化と風土を意識してくれたらと思っているとコメントし、『ドライベジ』シリーズ紹介を締めくくった。
《浦和武蔵》
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