【インタビュー】最先端の技術を、誰でも簡単に……LGが定義する“スマートテレビ”とは? | RBB TODAY

【インタビュー】最先端の技術を、誰でも簡単に……LGが定義する“スマートテレビ”とは?

IT・デジタル テレビ

LG Electronics Japan C.E.商品企画&マーケティングチーム長 土屋和洋氏
  • LG Electronics Japan C.E.商品企画&マーケティングチーム長 土屋和洋氏
  • 求めるコンテンツにたどり着けるように、一覧性を高くしたホーム画面
  • 操作性や持ちやすさを追求した「マジックリモコン」
  • LGスマートテレビ「LM9600」
  • LGスマートテレビ「LM9600」
  • LGスマートテレビ「LM9600」
  • LGスマートテレビ「LM9600」
 薄型テレビの販売台数が昨年、今年と大幅に下落し業界全体が苦境に立たされる中、LGエレクトロニクスのスマートテレビの売れ行きが好調だという。イードが先日実施した「スマートテレビに関する利用体験調査」でも、比較された4社中LGは総合評価トップという結果が出ており、購入意向では2位ソニーの倍以上という票を集め1位となっている。LGのスマートテレビが支持を得ている理由はどこにあるのか。LG Electronics Japan C.E.商品企画&マーケティングチーム長の土屋和洋氏に話を聞いた。

■LGが考えるスマートテレビ 操作性を追求した「マジックリモコン」

 テレビが売れない今、熱い視線を集めているのが従来のテレビにはない様々な機能を搭載したいわゆる「スマートテレビ」と呼ばれるテレビだ。“WEB利用”“スマホとの連携”といったイメージで語られることの多いスマートテレビだが、LGはこれをどう定義しているのだろうか。土屋氏は「最終的には市場なりお客さんが決めていけばいいと思っています」としながらも、「LGでは現在、“リラックス”“メガコンテンツ”“サイズアップ”という3つのキーワードを使ってスマートテレビを展開しています。この3拍子が揃ったものが、LGスマートテレビだということです」と説明。

 “リラックス”については、「スマートテレビの特徴のひとつがコンテンツの豊富さです。テレビ放送だけではなく、ネット接続で様々なコンテンツが楽しめ、LGでは3D映像までネットワークから見ることができる。ただ、それらを視聴するのに、画面とリモコンを交互ににらめっこしながら、では意味がありません。あくまでもゆったりとソファーにもたれながら画面に集中してほしい。コンテンツが増えても、結果としてテレビが難しくなってはいけないと考えています。様々なコンテンツを直感的に、簡単に、自由に使えることを目指した『マジックリモコン』も、こうしたコンセプトから生まれました。これが、“リラックス”というキーワードの考え方になります」とした。

 当初、「マジックリモコン」は、その新しい操作性が若い世代に受け入れられるだろうと考えていたそう。しかし実際には、余計なボタンを排除したシンプルなデザイン、直感的な操作性が使いやすいと、比較的高齢の方からも好印象を持たれているという。同リモコンは、レッドドット デザイン賞を受賞したほか、国際ユニバーサルデザイン賞の認証も獲得しており、上述の体験調査でも高い評価を得ていた。

■ふたつの不満を解消した3D

 体験調査では、リモコンの操作性のほかに「コンテンツの豊富さ」でもLGに高い評価が集まっていた。これについて土屋氏は「国内の主要なコンテンツプロバイダーさんにはなるべくアプローチして、LGのテレビにサービスを載せていただくようにしています。その数が突出して他社より多いということはないと思いますが、用意したコンテンツを平面的に一覧でみせるように工夫しています。独自サービスとしては、約300の3Dタイトルを集めた独自の3Dサービスも提供中です。各種ポータルサイトやグーグルマップ、SNSなどのWebサービスも含め、こうしたコンテンツをテレビ放送と同じように楽しんでもらおうというのがLGの“メガコンテンツ”という考えです」と述べた。

 一時、急速に盛り上がるかにみえた3D市場だが、コンテンツ不足とメガネに関する不満から、現在は少し下火の印象も否めない。それに対してLGスマートテレビでは、FPRという方式を採用。電池要らずで軽量、安価なメガネを実現し、メガネへの不満を解消したとのこと。同方式は、自然界で立体物を認識するのに極めて近い状態で3D映像がみられるため、目への負担も少ないのだそう。こうした独自の方式は、液晶ディスプレーをはじめとして、周辺機器や部品などを関連会社で一括して開発、生産できるLGだからこそ実現できるのだという。

■買い替え時のインチアップが可能な外観デザイン

 “サイズアップ”に関しては、「LGスマートテレビは、一見しておわかりいただけるように画面周囲の額縁のような枠が狭いのが特徴です。どんな部屋に置いても違和感なく、また高い没入感を得られるということで、画面の縁はなるべくないほうがいいというのがLGの中長期的なデザイン戦略でした。これにより、同じ占有面積で、画面はサイズアップが可能になる。テレビの購入がほとんど買い替え需要であることを考えたときに、今お使いのフラットテレビのスクリーンサイズよりも実質10インチアップをご提案できるわけです」と、デザインコンセプトも交えて説明。同社では、TVの主役は映像であるとして、色も含めてシンプルに、どんなインテリアにもフィットできるイメージでデザイン設計を行っている。

 当然、これを実現するのにも技術的なブレイクスルーが必要となってくる。これまでディスプレー周りの位置にあった配線等をどうするか、またバックライトLEDも小型化しなくてはならない。これも、グループ企業間の垂直統合が可能なLGなら解決できるというわけだ。日本のテレビ市場では、32インチ以下の小さいテレビが7割以上の占有率を誇っているが、LGスマートテレビの販売台数は、半数以上が42インチ以上。同社のデザインコンセプト、“サイズアップ”の提案が効果を発揮しているといえる。

 冒頭の体験調査で、ユーザーがスマートテレビに求めるものを尋ねたところ、充実した機能とコンテンツだけではなく、特に「操作性」を重視する結果が出ていた。土屋氏が話すLGスマートテレビのコンセプトは、こうした消費者のニーズとぴったり符合するものではないだろうか。土屋氏は「今後も新しい技術開発を継続し、もっと大きくて、もっと高画質で、もっとスタイリッシュを追い求めたい。かつ、そうした最先端の技術を、マジックリモコンのように誰でも簡単に使いこなせるようにする。そういった姿勢を維持していきたい」と話した。同社の今後の展開、提案について、ますます注目していきたい。
《大木信景》

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