Google検索エンジン、著作権侵害の常習サイトをランキング下位に | RBB TODAY
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Google検索エンジン、著作権侵害の常習サイトをランキング下位に

ブロードバンド セキュリティ
検索エンジンサービスのGoogleは、2012年8月13日の週より著作権侵害の報告が多いサイトの検索結果ランキングを引き下げる。8月10日、Google Searchの公式ブログ「Inside Search」により明らかにした。
Googleは2009年より、著作権侵害のあるURLを権利者の申し出により検索エンジンから削除してきた。これにより多数のコンテンツホルダーからオンライン上に違法にアップされたコンテンツのデータを獲得している。違法コンテンツに関連するGoogleへの報告は、直近30日だけでも430万件にも及んでいるという。検索エンジンのアルゴリズムの変更により、こうしたデータを検索ランキングの結果に反映させる。

新しい検索アルゴリズムでは、著作権侵害による除去の多いサイトをこれまでより下位にランキングする。Googleは新しい検索結果の導入で、ユーザーがNPRの音楽配信サイト、Hulu、スポティファイのような正規でクオリティの高い配信サービスにより簡単に辿りつけるとする。
一方でGoogleは、自身ではコンテンツの違法性、正当性についての判断は行わないとしている。違法性の高いとみられるサイトのURLの検索結果自体の削除は行わない。違法性の判断は裁判所が行うものとの立場だ。

映像や音楽、テキストの違法なアップロード、ダウンロードの氾濫がかねてよりコンテンツ関連業界で問題視されている。そのなかで検索エンジンサービスの責任を問う声も大きかった。
著作権侵害による配信サイトやそのまとめサイトは、無料でコンテンツを楽しめるがゆえにユーザーアクセスが多い。その結果、作品やアーティスト、キャラクターの個別のワード検索でも、検索エンジンの上位にそうしたサイトのURLが位置する傾向が強いためだ。これがユーザーの違法行為を広げていると見られていたからだ。
今回のGoogleのアルゴリズムの変更は、違法、合法の判断は自社ではしないとの判断を守ったうえで、こうした批判に配慮することになる。コンテンツホルダーにとっても朗報だ。

とりわけ日本のアニメ、マンガ関係者にとって、明るいニュースと言えるだろう。日本のマンガ、アニメは世界各国で大量に違法げアップ、ダウンロードされている。インターネット上で、世界で最も違法な利用が多いコンテンツと呼ばれることもある。
違法行為の氾濫が、各国のDVDやBD、マンガ単行本の売上げ減少を引き起こしたとも指摘されている。こうした関連性を確かめることは難しいが、違法行為が大量に行われていることは確かだ。
また、かつてGoogle英語版で、「NARUTO」と検索すると公式サイトより、違法配信サイトが上位に来るという事例が問題視されたこともある。違法サイトを探す目的でなくても、人気のアニメやマンガのタイトルを打つだけで、違法サイトを上位にランキングするケースもある。違法サイトがなくなるわけでないが、正規のコンテンツへの誘導が増えることは、アニメ、マンガに携わる多くの関係者に利益を生み出すに違いない。
[数土直志]

Google検索エンジン、著作権侵害の常習サイトをランキング下位に アルゴリズムを変更

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