【フォトレポート】懐かしのYS-11から最新戦闘機まで……東京国際航空宇宙産業展 | RBB TODAY
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【フォトレポート】懐かしのYS-11から最新戦闘機まで……東京国際航空宇宙産業展

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11月1日から、世界に先駆けて初就航される新型旅客機「ボーイング787」。日本企業の約35%が製造に関わったそうだ
  • 11月1日から、世界に先駆けて初就航される新型旅客機「ボーイング787」。日本企業の約35%が製造に関わったそうだ
  • 所沢航空発祥記念館のブースで見かけたYS-11輸送機のモデル
  • 航空機部品マーケットも開催。実際に使用されたコックピット部品も売られていた。マニア垂涎の品だ
  • 川崎重工業のブースで展示されていた航空自衛隊向けの次期輸送機「XC-2」のモデル。重機や建機を輸送できる
  • 国産で初めて開発された「ネ20 ターボジェットエンジン」。日本の技術史を飾る貴重な一品だ
  • 警視庁のフライトデモ。会場付近の海岸で、大型ヘリコプター「おおぞら」を飛ばしていた
  • 帝京大学のヘリパイロット養成用実物機。同大学は、4年生大学で初めてのヘリパイロット養成コースを創設した
  • ヘリパイロット養成用実物機のコックピット。操縦はかなり難しいという
 ここでは東京国際航空宇宙産業展(ASET2011)の会場で目を引いた航空機を中心に紹介しよう。

 まず民間飛行機では、世界に先駆けて日本で初就航される新型旅客機「ボーイング787」の特別展示コーナーが目を引いた。このコーナーでは機体の映像や、25分の1スケールモデル、第一号機の窓の切抜きなどが紹介されていた。ボーイング787は、主要構造のほとんどに炭素繊維(CFRP)が使われており、三菱重工、川崎重工、富士重工、東レなど、日本企業の約35%が製造に関わったという。

 所沢航空発祥記念館のブースでは、航空機部品マーケットを開催。懐かしのYS-11輸送機モデルが紹介されており、実際に使用されたコックピット部品も売られていた。YS-11は戦後、日本で開発生産された双発中型輸送機で、海外にも輸出されている名機だ。

 海上自衛隊向け次期固定翼哨戒機「XP-1」や、航空自衛隊向けの次期輸送機「XC-2」などのモデルが展示されていたのは川崎重工業のブース。これらは同社が同時に開発し、両機体の共通部品化を図っているものだ。同社は2010年にXC-2試作機の初飛行を成功させている。有事対応や自衛隊による国際平和協力などの海外派遣も想定しているという。またIHIのブースでは、国産で初めて開発された貴重な「ネ20 ターボジェットエンジン」を展示。旧石川島造船所では、この量産試作エンジンを5台受注し、1945年に横須賀海軍航空技術廠に納入した。まさに航空史を飾る一品だ。

 ヘリコプター関連の展示・デモも多かった。東京消防庁と警視庁は、航空隊によるヘリコプターのデモを実施。警視庁は会場付近の海岸で、大型ヘリコプター「おおぞら」をフライトさせていた。このヘリコプターは自衛隊機を除けば官民最大サイズ(胴体幅4.6×全長22.8 m× 全高6.63 m、重量14.6t)。乗員3名と乗客30名を乗せられるという。海から登場するフライトデモは圧倒的な迫力だった。

 また会場内では、テレビ番組でも馴染み深いドクターヘリの模型や、帝京大学のヘリパイロット養成用実物機もあった。同大学理工学部航空宇宙工学科では、4年生大学で初めてのヘリパイロット養成コースを創設。現在2年生までが日夜、未来のパイロットを目指して修行を積んでいるところだ。首都大学東京のブースで紹介していたのが、航空機の構造健全性システムと先進複合材だ。同大学とJAXAが共同研究した構造健全性システムは、機体にセンサーを張り巡らせ、飛行中に鳥などが衝突した際に、どの部分に損傷を受けているかを可視化することが可能だ。

 このほか軍関係では、米国のミシシッピー州からの出展もあった。メキシコ湾に位置するガルフ・コーストは、航空宇宙産業のメッカとなっている。同ブースでは東日本大震災の際に出動した無人航空機の「Global Hawk」などの資料を展示。また在日米海軍ブースでは、Global Hawkよりも小ぶりな「ScanEagle」のモデルなども出展していた。一方、日本の防衛省のブースでは、平成26年度に初飛行が予定されてい先進技術実証機を紹介。風洞実験に使われているモデルもあった。
《井上猛雄》
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