【ノートPC新モデルレポート Vol.2】世界初16:9画面・16インチワイド液晶搭載ノートPC「Aspire 6920」の実力 | RBB TODAY
※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

【ノートPC新モデルレポート Vol.2】世界初16:9画面・16インチワイド液晶搭載ノートPC「Aspire 6920」の実力

IT・デジタル ノートPC
「Aspire 6920」
  • 「Aspire 6920」
  • 16:9の画面比率での解像度は1,366×768ドット
  • 5.1chのヴァーチャルサラウンド
  • 右サイドにHDMI端子を装備
  • HDMIでホームシアターシステムに接続し、臨場感のある映像とサウンドを楽しむことも可能
  • Acer CineDash Media Console
  • 「e」マークボタンを押すとPCのバッテリーなどの各状態を示す画面が起動
 日本エイサーから発売された「Aspire 6920」シリーズは、ノートPCとして世界初をうたう先進の機能が盛り込まれた話題のモデル。ようやく手元に届いたのでレビューをしたいが、ポイントを先に押さえておこう。

 大きなポイントは3つ。まずは世界初、画面比率16:9のワイド液晶ディスプレーを搭載したということ。次に第2世代となったドルビー社の音響技術「DOLBY HOME THEATER」と、それに連携した2つの高音質スピーカーにより、5.1chのヴァーチャルサラウンドを実現したこと。そして映像視聴などの操作をより快適にする独自のインターフェース「Acer CineDash Media Console」を採用したことだ。この革新的な技術を搭載した「Aspire 6920」を、ノートPCとしてのトータルの使い心地を含めて、順を追ってレビューする。

●16:9のワイド液晶ディスプレーは予想以上に広かった

 まずは外観から見ていこう。本体は16インチワイド16:9の液晶ディスプレー搭載とあって、どっしりとした大きさ。ヒンジの動きもゆっくりとしたもので、軽快というより安定感を重視したツクリとなっている。

 16:9の画面比率での解像度は1,366×768ドット。つまり、ハイビジョン画質である。映画のDVDなどを視聴する際、上下に黒いブランクができずに画面いっぱいに表示することが可能になるわけだ。地デジチューナー搭載のテレビの普及などにより、最近の映像作品は多くのタイトルが16:9で制作されているため、それにいち早く対応した形だ。

 実際に画面を眺めると、特に横方向には本当に広く感じる。筆者は普段、据え置き型で画面比率4:3の20インチを使っているが、ノートPCだとより近づいて見ることになるので、体感的には16インチでも非常に広く感じてしまう。色再現性は従来よりも33%も拡張されたというが、明るさや鮮やかさはノートPCとは思えないほど。クリアパネルになっていることもあり、映像作品を見るには大変に適しているが、WordやExcelなどの作業では輝度は下げておくといいだろう。

 ビデオカードは、NVIDIAの「GeForceR 9500M GS」を搭載。512MBもの専用メモリーを内蔵し、ノートPC用としては最新にして最高レベルの性能を持つチップとなっている(※下位モデルのAS6920-602G16ではチップセット内蔵のGMA X3100)。そのため、3D描画などにも滅法強い。負荷のかかるオンラインのPCゲームなどにも十分に対応できるはずだ。

●第2世代の「DOLBY HOME THEATER」でヴァーチャル5.1chを楽しめる

 音響面では2つのスピーカーと「Tuba CineBass Booster」と呼ばれるサブウーファーをヒンジの根本に配置。キーボード上部の細長い部分がそれである。スペック上は2.1chだが、強化されたDOLBY HOME THEATERとの連携で、5.1chのヴァーチャルサラウンドを再現してくれるようになっている。

 エイサーは2007年から、Aspireシリーズに最適化されたこのDOLBY HOME THEATERの技術を採用していて、Aspire 6920では第2世代へと進化。第1世代と比べて追加された機能に、「Dolby Pro Logic II X」「Dolby Sound Space Expander」などがあげられる。Dolby Pro Logic II Xは、ステレオ音声を5.1ch(場合によっては6.1chや7.1ch)へと変換し、優れたサラウンド音響を実現。Dolby Sound Space Expanderは、設置距離の近いスピーカー同士でも幅と広がりのあるサウンドを奏でてくれる。これらの技術が融合され、Aspire 6920はヘッドホンでも2チャンネルスピーカーでも、臨場感のある音を聴くことが可能だ。

 実際に聴いてみた感覚も、サブウーファーの効果で低音がたっぷりとあり、ノートPCとしては申し分のない実力だ。驚いたのはヘッドホンを使ったときで、映像作品にもよるが、まるで自分の背面から音が聞こえてくるような臨場感が味わえるのだ。ヘッドホンは左右2チャンネルだから、DOLBY HOME THEATERによる5.1chのヴァーチャルサラウンド効果が十分に発揮されているといえるだろう。

●メディアコンソールを統合、「Acer CineDash Media Console」の効果は?

 映像視聴をより快適に楽しむための機能として実装されたのが、Acer CineDash Media Console。キーボードの左側に配置されたパネルにより、DVDの再生/停止、ボリュームコントロールなどが行えるというものだ。ボタンは凹凸のないタッチ式。ピアノのような光沢仕上げになっているほか、ボタンの文字がクリアに輝いていて高級感もある。軽く触れてみると、再生中の音楽のボリュームが変わる。しかも、ボリュームとボタンの光が連動するというギミック。直感的に操作できるだけでなく、視覚的にも楽しめるユニークな機能だ。

 試しに映像作品が収録されたDVDを入れてみる。すると、メディアコンソールの操作画面である「Acer Arcade Deluxe」が立ち上がる。DVDを見たい場合はそのままでいいし、「ENTER」ボタン周辺をぐるぐる指でなぞると、どのフォルダを開くかなどを指定できたりする。もちろん、決定はENTERボタンを軽くタッチすればいい。タッチは軽く「ポンッ」と触れるのが基本で、この辺りの操作は人によって最初は慣れが必要かもしれない。

 マウスを使うことなくDVD視聴などができるのは意外といい。「ちょっと早送りしたい」と思ったときでも、ポンッとメディアコンソールを叩けば実行されるのだ。HOLDボタンも付いていて、これを押すとメディアコンソールは無効になる。細かい配慮も行き届いている。(※)メディアコンソールについては、関連リンクにある「【物欲乙女日記・台湾編 Vo.6(ビデオニュース)】台湾エイサーのAspire 8920を触ってみた」で動画を確認できるので、参照してほしい。

 そして、ユニークな機能としてもう一つあげておきたいのがメディアコンソールの対角線上、キーボード右上に配置された「e」マークボタン。押してみると、「empowering technology」と呼ばれるPCのバッテリーなどの各状態を示す画面が起動する。ここでスピーカーの設定をワンタッチで変えられるのだ。たとえば音楽を聴いていて「低音が足りないな」と思ったら、「ミュージック>ロック」の項目をクリック。すぐに音質が切り替わるというわけだ。ほかにも「ポップ」や「クラシック」「ゲーム」など、用途に応じて活用できるのは嬉しい。起動もスピーディーだった。

●コストパフォーマンスは抜群、Blu-ray対応の最上位モデルがオススメ

 Aspire 6920は3モデルが用意されている。それぞれ液晶ディスプレーや音響システム、メディアコンソールなどは同じだが、搭載されるCPUやHDD容量、Blu-ray対応の有無などで変わってくる。最上位の「AS6920-832G32」では、CPUにインテルのCore 2 Duo T8300(2.4GHz)、320GBのHDD、Blu-ray再生対応といった機能を実現。ミドルレンジの「AS6920G-812G25」はCore 2 Duo T8100(2.1GHz)、250GBのHDD、DVDスーパーマルチドライブをチョイス。下位モデルの「AS6920-602G16」は、Core 2 Duo T7500(2.2GHz)に160GBのHDDとDVDスーパーマルチドライブといった構成だ。メモリは全モデルで2GBを標準装備。OSもWindows Vista Home Premium SP1となっている。

 キーボードは、ストロークはそれほど深くないが、カッチリとした音がしてなかなかの打鍵感。キートップ表面には光沢加工が施されており、指を滑らせてみた感触もかなりいい。キーボードにこだわるユーザーでも納得できる使用感だ。タッチパッドは指紋認証付きで、右端スペースにスクロールが割り当てられた多機能タイプ。パームレスト部よりも一段沈み込んでいて、使いやすさにも十分配慮されていると感じた。

 インターフェースは右側面にUSB×3、左側にLAN、USB×1、ヘッドフォン端子などが並んでいる。背面には何もないのも特徴だ。また、上位2モデルにはHDMI端子を標準装備。ノートPCでHDMI端子を備えているモデルは少ないが、映像機器とPCとが融合しそうな今後の展開を考えるとありがたい。総じて末永く使えそうなスペックが整っている。

 実勢価格は上位モデルから19万円前後、16万円前後、14万円前後(いずれもOfficeを搭載しないモデルの場合)となっていて、コストパフォーマンスも非常に高い。筆者は、予算が許すなら、やはりBlu-rayが再生できる最上位モデルをチョイスしたいと思うがどうだろうか。
《RBB TODAY》
【注目の記事】[PR]

関連ニュース

特集

page top