「百度」「優酷網」の利用者急増、著作権対策が課題〜ネットレイティングス調べ | RBB TODAY
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「百度」「優酷網」の利用者急増、著作権対策が課題〜ネットレイティングス調べ

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「百度(Baidu)」、「優酷網(Youku)」の月間利用者数推移  ネットレイティングス調べ
  • 「百度(Baidu)」、「優酷網(Youku)」の月間利用者数推移  ネットレイティングス調べ
 ネットレイティングスは、1月に日本向けサービスを開始した中国系の検索サイト「百度(Baidu)」や、動画共有サイト「優酷網(Youku)」の利用者動向を調査。日本でも利用者が徐々に増加していることがわかった。

 「百度」全体の2月の利用者は71.3万人で、前月の96.1万人より少なくなっているが、1月は日本語版のスタートを報じたニュースによる訪問が一時的に増加したためで、訪問回数の多い本来の検索ユーザーは着実に増加している、と同社は分析。また中国の動画共有サイト「優酷網」も昨年末から急速に利用者を増やし、2月の利用者は65.3万人。伸び率の勢いはYouTube やニコニコ動画の知名度が上がり人気化したころの状況に似た傾向となっているという。

 「百度」は、中国で圧倒的なシェアを持つ検索サイトで、単なるWeb検索だけではなく画像、映像、音楽ファイル検索が充実していることでよく知られている。既存の検索サイトに比べると、画像と動画の利用比率が高いのが特徴で、画像検索が29.2万人(全訪問者にしめる比率41%)、動画検索も15万人(同21%)が利用。また、日本語版では提供されていないMP3検索も中国語版(baidu.com)から1割弱が利用していた。著作権法に触れる可能性が高い映像や音源を手に入れるための利用の可能性もあり、今後の利用動向が注目される。

 利用者特性をみると、「百度」は利用者の77%が男性であることに加え、男性のひとりあたり平均利用ページビュー数が女性より圧倒的に多いため、総ページビューベースでは実に97%が男性による利用で占められている。一方「優酷網」には、日本のアニメやドラマが数多くアップロードされており、29歳以下の若年層が全体の6割近くを占めるひとつの原因となっている。

 ネットレイティングス代表取締役社長兼ニールセン・オンラインチーフアナリストの萩原雅之氏は、「百度は今のところ画像、動画検索が注目されているが、知名度が上がりWeb検索の利用増加によって、寡占状態にある日本の検索市場においても存在感を増す可能性がある。また百度の動画検索結果には、YouTube、Dailymotion、アメーバビジョンなどに加えて優酷網の動画ファイルも数多く表示されるため、こちらも知名度が高まってくる。ただし、優酷網には著作権上問題のあるコンテンツが既存の動画共有サイトよりも多くアップされているため、コンテンツホルダーも対策を迫られそうだ」と語っている。
《関口賢》
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