21日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、延期されていた超高速インターネット衛星「きずな(WINDS)」を2月23日に打ち上げすると発表した。また、打ち上げのライブ中継についてもあらためて発表された。 「きずな」は、15日の打ち上げ前に姿勢制御用スラスタの推進剤タンクに漏洩が発見され交換作業や原因調査、対策などが講じられていた。原因は、推進剤(ヒドラジン)を押し出すためダイヤフラム(ゴム製)のシーリングにすきまが発生したことだった。製造時の点検では圧力が低く、漏洩が確認できなかったようだ。図をみてもらえばわかるように、ダイヤフラムの押さえリングの取り付け圧力の不足により推進剤充填の圧力ですきまができたらしい。この構造だと、製造後の点検でも加圧ポート側からの圧力では押し付け不足は確認できない可能性がある。推進薬ポートからの圧力テストも実際の充填ポンプと同等の圧力で本物の推進剤で行わないと発生しない事象だったのかもしれない。 問題のタンクは、16日までに良品と交換されたが、こちらは搭載前に漏洩点検とX線検査によって健全性を確認しているという。19日には交換に伴う再点検、再作業を完了し、中断していた発射準備作業を再開した。打ち上げは23日、16時20分〜17時55分(日本標準時)の時間帯を予定している。 打ち上げカウントダウンスケジュールの再開にともなって、インターネットライブ中継の予定もあらたに発表された。時間は15時45分(同前)からJAXAのサイトをはじめ以下のサイトで中継される。・casTY 宇宙コンテンツ・知多メディアスネットワーク・ディジタルスタジオ Rocket-TV・日本宇宙少年団・P2Pネットワーク実験協議会・OCN・環境goo