ヤフオクの不正利用を監視するパトロールチームを170人に増員 | RBB TODAY
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ヤフオクの不正利用を監視するパトロールチームを170人に増員

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記者説明会でコメントするヤフーの関係者。向かって右からオークション事業部長の殿村英嗣氏、PS本部長の大蘿淳司氏、法務部長の別所直哉氏
  • 記者説明会でコメントするヤフーの関係者。向かって右からオークション事業部長の殿村英嗣氏、PS本部長の大蘿淳司氏、法務部長の別所直哉氏
  • 知的財産権を侵害する出品に対しては、本人確認やパトロールチームによる監視と出品の削除などを行っている
 既報のとおり、ヤフーは「Yahoo!オークション」の不正利用対策として、詐欺などをチェックするための「不正利用検知モデル」を導入する。また2005年12月末までに、不正行為を監視するパトロールチームをのべ170人に増員する。

 同社は11月14日に記者会見を開き、Yahoo!オークションの現状と安全対策に関するこれまでの取り組み、また今後の対策強化策を発表した。

 会見の冒頭でヤフー オークション事業部長の殿村英嗣氏が、Yahoo!オークションの現状を概説した。

 それによればYahoo!オークションの平均総出品数は、現在、881万件(2005年10月間)にのぼる。会員ID数は569万(同年10月末現在)、1日当たりの平均取扱高は16億7000万円(同年7-9月実績)だ。

 また携帯電話からの利用も「業界1位」(殿村氏)で、月間の取扱高は48億円(同年9月現在)になっている。

 殿村氏は「これだけ規模が大きければ問題も起きる」とし、「ネットオークションの健全な発展を妨げる要因」として3つの不正行為をあげた。偽ブランド・CD等の海賊版などを出品する「知的財産権侵害」と、改造エアガンや児童ポルノなどの「不正出品」、実際には存在しないものを出品したり振り込め詐欺を働く等の「詐欺」だ。

 殿村氏の説明では、こうした不正出品の削除率は、新規出品件数全体の1.7〜3.3%(2005年1-6月)。また詐欺被害の発生率は、落札個数全体の0.009〜0.013%になっている。

 ヤフーはこれまで、メールアドレス認証やYahoo!ウォレットに登録されたクレジットカード・銀行口座の本人確認、郵便を使った住所確認等により、不正IDの登録を防いできた。

 また2005年6月には不正利用者の再登録制限を強化し、同年9月以降はIDの大量登録を防ぐためID登録の制限も行っている。

 さらに知的財産権侵害に対する対策として、2005年7月にDeNA、楽天と共同で不正出品の削除水準を定めた自主ガイドラインを策定した。

 一方、不正行為の監視体制としては、2000年11月に「パトロールチーム」を組み、現在、24時間365日体制で全出品をチェックしている。チームの専従者のべ人数は現在約150人だが、2005年12月までに170人に増員する計画だ。

 同社法務部長、別所直哉氏によれば、「出品の削除要請は多くの場合、権利者からのオーダーだ。例外を除きほぼ100%、削除している。作業の大半はパトロールチームが行っている」という。

 同社が新しく導入する「不正利用検知モデル」は、こうしたチェックのプロセスをシステムにまかせて効率化すると同時に、精度を上げるための手法だ。最終的な判断・作業は人間がやることに変わりはないが、工程を「半自動化」するものといえる。
《松岡美樹》
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