J:COM、ウィルコムとの提携で移動体通話サービスを提供。“グランドスラム”を実現へ | RBB TODAY

J:COM、ウィルコムとの提携で移動体通話サービスを提供。“グランドスラム”を実現へ

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(左)ウィルコム代表取締役社長 八剱洋一郎氏、(右)ジュピターテレコム代表取締役社長最高経営責任者 森泉知行氏
  • (左)ウィルコム代表取締役社長 八剱洋一郎氏、(右)ジュピターテレコム代表取締役社長最高経営責任者 森泉知行氏
  • 予定サービス内容の概略図
 ジュピターテレコム(以下、J:COM)とウィルコムは27日、モバイル事業について提携し、J:COMがウィルコムの移動体端末をJ:COMブランドで販売することで基本合意に達したと発表した。J:COMの加入世帯を対象として、来年3月をめどに新サービスを開始する予定。

 J:COMは従来、映像(CATV)、高速ネット接続、電話の3サービスを組み合わせた「トリプルプレイ」サービスを提供して来たが、これに今回の移動体通信サービスを加えて「グランドスラム(満塁ホームランの意味)」と呼ぶ4サービスを提供することとなる。

 新サービスの名称は「J:COM MOBILE」を予定しており、端末は、ウィルコムが11月から市場に投入する新機種を採用し、J:COMのロゴ付のオリジナルデザインとなる予定だという。

 料金は「ウィルコム定額プラン」(月額基本使用料2,900円でウィルコム間の通話とEメールが無料)をベースに設定し、既存のJ:COM サービスとのバンドル契約による基本料金割引や、J:COM PHONEとの優遇通話料金を導入する。請求書はJ:COMからの一括請求となる。また、ウィルコム加入者とJ:COM MOBILE加入者の間の通話は、ウィルコム加入者同士と同様に無料となる。今後両社でサービスの詳細を詰め、年内に仕様を固めた後、キャンペーン告知や事前申込み受付を経て、来年3月をめどにサービスを開始する計画だとしている。なお、2年以内に10万世帯程度のJ:COM MOBILE加入を目標とする。

 なお、今回は音声定額の連携からスタートし、モバイルでのデータ通信定額サービスは提供されない。また、すでにJ:COMとウィルコムの両方に加入しているユーザーが、請求書をまとめるなどの目的でJ:COM MOBILEに変更する場合には、いったんウィルコムを解約してJ:COM MOBILEに再加入することとなり、同番号のまま移行はできないという。

 記者会見でJ:COM代表取締役社長最高経営責任者、森泉知行氏は「FMC(Fixed Mobile Convergene)に向けた第一歩」であるとし、またウィルコム代表取締役社長、八剱洋一郎氏は「日本の通信業界において画期的な一歩」であるとして、ともに今回の合意についての意義を強調した。

 J:COM森泉氏は提携の狙いについて「J:COMのサービス内容を拡充し、お客様の利便性を向上することで、バンドル率が向上し、ARPUも増加する。それが企業価値の向上につながる」と述べた。その上で提携相手としてウィルコムを選択したことについて「企業の提携においては、お客様に喜ばれることが第一に重要であり、次いで企業どうしが経営姿勢などにおいて信頼関係が結べること、そしてビジネスにおいて相互にメリットがあることの3点が重要。これらを総合的に判断した」とした。

 一方、ウィルコム八剱氏は「J:COMは携帯電話会社の資本が入っていないため、WIN-WINの関係が構築しやすい」ことを挙げた。今回の提携では「一般的なMVNOではなく、回線をJ:COMに“卸す”形」になるという。このため、J:COMのブランドで販売された回線も、つながりやすさや通話品質などについてはウィルコムが責任を持つとした。そして「ウィルコムにとってもこの形であれば協力しやすかった」と述べた。また、ウィルコムが提唱し、設立を準備しているコアモジュールフォーラムに、J:COMが加わることが決まっていることも明らかにされた。

 なお、今回J:COMがウィルコムと結んだような提携関係を、他の携帯電話キャリアと結ぶ可能性はあるか、との問いに対してJ:COM森泉氏は「今回の契約はどちらにとっても排他的なものにはなっていないので、もしお客様がそうったサービスに対して利便性を感じられるなら、可能性はある」とした。
《小笠原陽介》

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