トレンドマイクロ、パターンファイル障害問題に終止符。社内外でのチェック体制を強化 | RBB TODAY
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トレンドマイクロ、パターンファイル障害問題に終止符。社内外でのチェック体制を強化

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 トレンドマイクロは23日、代表取締役社長兼CEOのエバ・チェン氏をはじめとする同社幹部による記者会見を開き、4月23日に発生した「ウイルスバスター」のパターンファイル不具合によるトラブル以後、同社がどのような対策を行って来たかを総括した。
  •  トレンドマイクロは23日、代表取締役社長兼CEOのエバ・チェン氏をはじめとする同社幹部による記者会見を開き、4月23日に発生した「ウイルスバスター」のパターンファイル不具合によるトラブル以後、同社がどのような対策を行って来たかを総括した。
 トレンドマイクロは23日、代表取締役社長兼CEOのエバ・チェン氏をはじめとする同社幹部による記者会見を開き、4月23日に発生した「ウイルスバスター」のパターンファイル不具合によるトラブル以後、同社がどのような対策を行って来たかを総括した。

 まず自社内での検証体制として、作成したパターンファイルを検証する機材を大幅に増強するとともに、プロセスの自動化を行って、迅速さを保ちつつ正確さを向上。また、検証に関わるスタッフのスキルをアップさせる教育を、今後も継続的に行っていくこととした。さらに検査ミスを排除するため、こうしたプロセスが正しく運用されていることを確認するプロセス監査を、社内のみでなく外部の専門家も参加して実施するという。

 一方、すでに発表したように、日本IBMの大和事業所内にパターンファイルを検証するテストセンターを設置し、テストを多重化してチェックの精度を高めることとした。
 問題が生じて以来の2か月を振り返って、エバ・チェン氏は「嵐にも喩えるべき困難な時期だったが、それを乗り越える中で多くのことを学んだ」としつつ、さまざまの改善策により「問題は完全に脱却でき、嵐の後に虹が出るように、明るい未来を展望している」とした。今後について「ITの世界では“never”(絶対にない)という言葉は口にできないが」としつつも「万一何かがあったとしても、再びお客様に迷惑をかけることのないようベストを尽くす」と語った。

 なお、サポート体制の強化策もいくつか発表され、電話サポートの「ウイルスバスタークラブセンター」での対応を、従来は平日のみだったのを、7月2日から365日にすることや、FAX BOX情報サービスや携帯電話サイトなどによるサポートサービスなどの開始・拡充も発表された。また、7月11日からは「ウイルスバスター」のデイリーアップデートも再開されるという。

 さらに、今後の方向性として、顧客ニーズを前提として必要な技術については適宜、他社の買収などを行って補強していくとも語った。すでにIntermute、Kelkeaの2社を買収しており、これらの技術ならびにサービスを統合することで、ユーザーにとって必要なソリューションを提供していくとし「目先のシェアや一時的な収益を拡大するための買収は行わない」と語った。
《小笠原陽介》
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