米国の国防総省をきっかけに急速に立ち上がる欧米のIPv6。IPv6協議会が世界的な動向を報告 | RBB TODAY

米国の国防総省をきっかけに急速に立ち上がる欧米のIPv6。IPv6協議会が世界的な動向を報告

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米国の国防総省をきっかけに急速に立ち上がる欧米のIPv6。IPv6協議会が世界的な動向を報告
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 米国の国防総省は6月に、2008年までに管轄するすべてのネットワークをIPv6化することを発表した。この発表は世界中のネットワークをIPv6へ導くものになりそうだ。IPv6普及・高度化推進協議会が開催した世界中における最新動向に関する記者説明会によるものだ。

 説明に立った同協議会の専務理事である江崎浩氏は、これまでの米国のIPv6産業は「そんなに本腰ではなかった」と前置きをした。しかし、6月の発表以来「国防総省のIPv6化はリアリティを持ってきている」と徐々に動き出していることを示した。さらに、「機器の調達をどうするかなど実務ベースの話が進んできているが、詳しい話はしゃべってはいけないことになっている」ともう少し具体的な話が浮上していることをにおわす発言が見られた。

 米国の民間企業に目を向けると、「米国におけるIPv6のアドレス数は日本を抜いて世界一になった」としている。これは、ISPやキャリアが商用サービスに向け積極的に動いている証拠だろう。また機器ベンダーは、インド、台湾などの工場にも積極的にIPv6関連機器に対するリクエストをしているのだという。このように米国においては政府、機器ベンダー、キャリアともに急速にIPv6への対応を進めている。

 また国防総省のIPv6対応表明を発端に、ドイツ軍とNATO軍がIPv6の導入の検討を開始した。さらに、フランスと英国では政府レベルでタスクフォースが設立されるなどEC各国も活発に動いている。

 さらにアジア地域では、韓国政府が「2010年までにIPv6を利用して現状より50倍程度高速なブロードバンド環境を構築する」と発表した。

 中国では、CNGIプロジェクトの取り組みとして国内の次世代ネットワーク網をIPv6ベースで構築していく計画が進んでいる。CNGIは、政府や軍がバラバラで行っていたIT関連の開発や研究をまとめたプロジェクトだ。江崎氏によると、CNGIのリーダは「CNGIは銭にならないことはやらない」と語ったという。このように、中国では商用サービスをターゲットにしたプロジェクトが着実に進んでいる。

 IPv6関連のイベントも世界中で活発に開催される。11月18日には「IPv6 Summit in 仙台」が開催され、12月2日には「IPv6 Technical Summit 横浜」、12月8日には米国のアーリントンで「IPv6 Summit」が開かれる。2004年に入ってもIPv6 Summitがマレーシア/小倉/京都でそれぞれ開催される計画だ。

 米国とEUにおいては、国防総省に刺激されIPv6の市場が活発になりつつある。一方のアジアにおいては、国策により市場が立ち上がりつつある。きっかけはどうあれ、日本が先行していると言われているIPv6市場だが、各国が猛烈な追い上げを見せている。

先日まで北京に滞在していたという江崎氏。「中国内では3Gは失敗したという認識があるが、IPv6なら儲かりそうだと思っているようだ。僕らもびっくりするくらいの過熱ぶり」と中国の状況を語った
《安達崇徳》

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