DSLで50Mbpsを実現する技術を発表。センティリアムが「eXtremeDSL MAXシリーズ」を開発 | RBB TODAY
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DSLで50Mbpsを実現する技術を発表。センティリアムが「eXtremeDSL MAXシリーズ」を開発

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 センティリアム・ジャパンは、下り50Mbps/上り3Mbpsなどを実現するDSL技術「eXtremeDSL MAXシリーズ」を開発したと発表した。

 eXtremeDSL MAXシリーズは、通信速度と到達距離により以下の5つの機能が用意されている。

・MAX-QS
 クアッドスペクトラムを採用した技術。下りに138KHz〜3.75MHz帯を用いて50Mbpsの通信速度が実現されるため、HDTVビデオの配信などのサービスが提供できる。

・MAX-DS
 ダブルスペクトラムを採用して、下り24Mbpsを実現。また、ADSLシングルスペクトラムを用いた方式と比べて、12Mbpsのサービスエリアを大幅に拡大できる。

・MAX-EU
 2.5kHz〜276KHz帯を用いて最大3Mbpsと上り速度が向上する技術。主に、P2P型アプリケーションに威力を発揮する。

・MAX-HBL
 ADSL DMTトーンごとに15ビット以上のローディングを可能とする技術。

・MAX-LR
 最大7kmまでサービスを提供できる技術。日本向けのソリューションでは、G.922.1 Annex C改訂版に対応している。

 この中で特に注目されるのは、最大50Mbpsを実現するMAX-QSだろう。高速なDSL技術としては、いまのところVDSLが主流となっているが、MAX-QSは1.4km以上でも提供できたり、下りの速度が速いなどの特徴がある。そのため、VDSLのようにマンション内など限られたエリア内ではなく、現在のADSLと同じように利用できるとしている。

 今回、発表された新技術は、長距離化と高速化が実現されてるものの、それぞれ異なった特徴を持つ。そのため、ADSL事業者はこれまで以上に多彩なサービスをより広い範囲で提供できるようになる。さらにADSLやADSL2との互換性を持っているため、既存のサービスとも併用できコスト効果も高い。各事業者が新技術を採用するのは早くても今年末になりそうだが、どのようなサービスが提供されるのか今から楽しみである。

 同社ではこれら5つの技術は、映像配信などの提供サービスや提供エリアによって使い分けができるとしている。

 なお今回は、あらたな技術の発表のため、チップセットの発売時期や、商用サービスの開始についてはまったく未定とのこと。しかし、今年中には何かしらの製品が出荷されるとの見込みを示した。センティリアムは、米国に本社を持つ通信機器メーカ。世界中のDSLのうち20%に同社の技術が採用されているという。
《RBB TODAY》
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