富士写、超高速通信が可能な新型プラスチック光ファイバを開発
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光ファイバでは、コアの中心部を通った光信号と、ファイバ内を反射しながら通った光信号では通過する距離が異なる。このため、入力された信号が出力側に到達するときに時間差がついてしまい、結果として(テレビのゴーストのように)信号が歪んでしまう。このため、通信速度も歪みを許容できる程度にしか上げることができない。コア径が大きなPOFでは、反射と直行の距離の差も大きいため、歪みが大きくなり、通信速度があまり上げられなかった。
GI型は、屈折率が高い媒体では光の速度が遅く、屈折率の低い媒体では光の速度が高くなることを利用し、コア中心部の屈折率を高く、コア周辺部の屈折率を低くする方式。これにより、反射しながら通った光信号は屈折率の低いところ(光の速く進むところ)を通り、中心部をまっすぐ通った光信号は屈折率の高いところ(光が遅く進むところ)を通ることになり、光の通過した距離が異なるにもかかわらず出力のタイミングを揃えることができ、信号が歪まないという。
同社では、大口径POFの扱いやすさを活かして、家庭内ネットワークや産業用などへの応用をはかりたいとしている。