大日本印刷、クラウドを利用した重要情報保管システムの提供を開始 | RBB TODAY
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大日本印刷、クラウドを利用した重要情報保管システムの提供を開始

エンタープライズ その他
クラウドを利用した重要情報保管システム
  • クラウドを利用した重要情報保管システム
  • @MAXXTMlite
  • コンセプト説明図
  • ファイル分割と暗号化についての実例
 大日本印刷(DNP)、デジタル・メディア総合研究所、SCMマイクロシステムズ・ジャパンは14日、クラウドコンピューティングを利用し、重要なデジタルデータを低コストで安全に保管するサービスを本年12月より開始すると発表した。本格的な展開に先駆け、14日よりトライアル利用の受付を開始する。

 DNPが開発したデータ保管システム「TranC'ertDNA(トランザートディエヌエー)」を利用し、複数のクラウド先に重要なデータを分散保管することにより、クラウドを利用するリスクを低減し、安心して利用できる新たなクラウドコンピューティングサービスの仕組みを構築したとのこと。

 「TranC'ertDNA」は、デジタルデータを分割し、暗号化した上で、複数のサーバに分散して保管するソフトウェア。例えば、ある1ファイルをA、B、Cに分割し、3台のサーバにそれぞれ、「AとB」「AとC」「BとC」を保存するため、1台のサーバからデータが漏洩しても元のファイルを復元することができない。一方、1台のサーバが災害やトラブルに見舞われた場合でも、残る2台のサーバが健在であればファイルを復元できるため、安全で堅牢なデータ管理システムの構築が可能となる。従来サービスでは、複数に分割されたデータを保管するためのサーバを利用者自身で設置・運用する必要があったが、今回、デジタル・メディア総研が、クラウドに関する導入コンサルティング等を担当することで、TranC'ertDNAシステムを利用して安全にデータを分散保管できるクラウドコンピューティングサービスの提供が可能となった。

 また、SCMマイクロシステムズが開発したTranC'ertDNAのアプリケーションを搭載したUSB型リーダーライター「@MAXXTMlite(アットマックスライト)」をパソコンのUSBポートに差し込み、該当するファイルを選択するだけで、TranC'ertDNAを利用できるよう操作性の向上が図られている。

 データを分割するサーバおよび分割されたデータを保管する各サーバは、クラウドコンピューティング環境下に設置するため、利用者のシステム構築・運用業務負荷を軽減し、低コストで安全にデータを保管する体制を確立することができる。また、地震や水害などの天災の影響が少ない遠隔地にある保管サーバーを選択することで、費用対効果の点で今まで実現が難しかった耐災害性能をも高めることが期待できるとのこと。また、@MAXXTMliteには、あらかじめTranC'ertDNAのシステムが搭載されているため、利用者は@MAXXTMliteをパソコンのUSBポートに接続し、該当するファイルを選択するだけで、そのファイル内のデータを暗号化し、複数のサーバーに分散して保管できる。

 サービスの概算価格は、初期費用(導入コンサルティング費用、@MAXXTMlite費用を含む)100,000円(税抜)〜で、ほかにSIMカードが必要(費用は枚数により異なる)。月額利用料は20,000円(税抜)〜。今後、DNPはTranC'ertDNAシステムを、SCMマイクロシステムズは@MAXXTMliteをデジタル・メディア総研に提供し、デジタル・メディア総研が、サービスを販売していく計画だ。具体的にはデジタル・メディア総研が、SI事業者やソリューションプロバイダなどを代理店として募集し、サービスの普及を進める予定で、各企業や自治体、医療機関など向けに2013年までに、5億円の売上を目指している。
《池本淳》
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