NTT、10Tbit/s級の光スイッチング実験に成功。超大容量光ネットワークの実現に前進 | RBB TODAY
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NTT、10Tbit/s級の光スイッチング実験に成功。超大容量光ネットワークの実現に前進

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 NTTは、毎秒640ギガビットの容量を有する光信号を一括して波長変換する技術と広帯域光スイッチを組み合わせることにより、毎秒10テラビット級の光パススイッチングの実証実験に世界で初めて成功したと発表した。また、帯域利用効率が高い波長多重化法の原理確認実験にも成功したという。

 同実験は「e-Japan構想」の重点化項目である10Tbit級光ルータの技術確立に向けた取り組みの一環。同社では、この技術を利用して、今後も超大容量フォトニックネットワークの研究開発を進めていく予定だという。

 同社によれば、超大容量フォトニックネットワーク構築を実現するためには、ユーザとユーザの間をつなぐ光通信路(光パス)の技術開発が不可欠であり、この光通信路の大容量化には、光パスとして1つの波長チャネルだけを用いるのではなく複数の波長を用いる「波長群パス技術」の研究開発が必須だという。

 今回の実証実験で、同社は10Gbit/s×64波長からなる波長群信号を高品質に一括波長変換することに成功した。これは、全光型波長変換における光信号品質劣化要因を解明し、波長変換光回路構成の工夫により品質劣化を抑圧したことによるものである。

 更に、16ポート広帯域PLC型光スイッチを組み合わせて、総容量640Gbit/s波長群(10Gbit/s×波長数64)の光スイッチングを行い、光処理容量約10Tbit/s(640Gbit/s×16ポート)に相当する光パススイッチングの実証実験に世界で初めて成功した。

 また、波長チャネル間の周波数間隔を信号ビットレートと同じ程度まで狭くすることを可能にする技術の原理確認実験にも成功した。従来は、ビットレートの5倍程度とする必要があった光周波数間隔を、ビットレートと同じに狭窄化する可能性を示したという。
《竹内充彦》
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