[コラム]「情報家電」の普及を支えるのは“誰”か?(水島久光) | RBB TODAY
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[コラム]「情報家電」の普及を支えるのは“誰”か?(水島久光)

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 デジタル関連のニュースを見ると、家電業界各社は、“今年こそ「本気」で情報家電に取り組む”とたいそう鼻息が荒いようです。その背景には、IPv6環境の整備、光ファイバの普及などに代表される、昨年一年のネットワーク環境の進展があることは言うまでもないことですが、確かに一昔前のSF的な「電脳生活」のイメージから脱皮して、徐々に現実の生活に入り込む糸口が見え始めたような気もします。

 そこに併せて大きなインパクトをもったのが「地上デジタル放送」の開始です。総務省の資料を見ても、すでに約100%の普及を下地にした「放送のデジタル化」こそが、IT社会(この言葉とか「e-japan」とかは、2000年当時の首相の顔を思い出して、もはや口にすること自体が恥ずかしいですが)を本格的に推進するための切り札として位置づけられていて、関係筋の「オジサン」たちがなんとなく“ウキウキ”しているのも、「さもありなん」という感じではあります。なにせ、この「放送のデジタル化」によって期待される経済効果は関連産業まで含めると約200兆円にもなると言われているわけですから(総務省資料2003.11より)。

 ところで、この「情報家電」という概念ですが、こうした状況の具体化の中でどうも二つのカテゴリーに分化してきたような気がします。ひとつはホームオートメーション、すなわちユビキタス・コンピューティングによる「制御系」、「操作系」の技術を備えた製品イメージ。もうひとつは、AV(オーディオ・ビジュアル)機器のネットワーク化——古い言葉でいえば、家庭内に「マルチメディア系」の環境を作る(まあ、機器にすべからく接続端子がついたってこと?)イメージです。で、またひねくれ者の僕としては、この辺から「問題提起」と行きたいのですが、このイメージ、両方ともどうも従来の「家電」のイメージからだいぶ離れてきた気がして仕方がないのです。(水島久光:コラム本文へ)
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