ビー・ビー・テクノロジー、AnnexA.exを「AnnexA(12M)」に呼称変更。第一グループ準拠をアピール? | RBB TODAY
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ビー・ビー・テクノロジー、AnnexA.exを「AnnexA(12M)」に呼称変更。第一グループ準拠をアピール?

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 Yahoo!BBのADSLインフラを提供しているビー・ビー・テクノロジー(BBTec)は、同社がYahoo!BB 12Mサービスで採用しているADSLプロトコルの名称を、これまでのAnnexA.exから、AnnexA(12M)に変更すると発表した。「AnnexA.ex」という名称が、AnnexAと異なる伝送方式だという認識の原因になっているというのが名称変更の理由としている。

 これは現在、NTT東西が進めている接続約款改定に対応する動き。新しい接続約款では、情報通信技術委員会(TTC)による標準JJ-100.01に基づいて通信サービスごとに「第1グループ」「第2グループ」に分け、収容制限の有無などが設定されることになっている。ちなみに、標準JJ-100.01第1.0版では、G.992.1 AnnexAやG.992.1 AnnexCは第1分類に、SHDSLなどが第2分類とされている。また、現在のところ未分類のプロトコルについては、事業者とNTTが協議のうえ仮設定で運用することも定められており、BBTecはすでに、NTT東西に対して同社12Mサービスが8Mサービス同様、第1グループに属するという申告を行っている。(AnnexA.exは、G.992.1 AnnexAで定義されているエコーキャンセラ技術などによって下り12Mbpsを実現するもので、「AnnexA.exもAnnexAである」というのは正しい)

 ただ、RBB TODAY 10月29日掲載のコラム「ブロードバンドのキーワード」(井上博之氏)で指摘されているとおり、改定約款の中でNTTが第1グループとしているのは「電話、ISDN、ADSL(G.992.1 Annex A(FDM)/Annex C(FDM))」のみで、周波数オーバーラップを行う12Mサービスはこの条件を満たさない(周波数オーバーラップはFDMの条件に合わないため)。ちなみに、12Mサービス用のADSL技術では、AnnexA.exだけでなくAnnexC.xも周波数オーバーラップを使っており、周波数オーバーラップなしで12Mサービスを実現しているADSLは現在のところセンティリアム社製チップセット(eXtremeDSL)のみとなっている。

 AnnexA.exからAnnexA(12M)に名前を変えても、周波数オーバーラップで12Mの下り通信を実現していることに変わりはない。TTCでの標準改訂作業が再開され、周波数オーバーラップを使ったDSLの扱いが決まるまでは、いずれにせよすっきりしない状態が続くものと思われる。
《RBB TODAY》
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