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トレンド予測“ハイテク教育の黎明期”… ICT機器がもたらす教育改革

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ICT機器の導入により、教育はどう変わると思いますか?(複数回答)
  • ICT機器の導入により、教育はどう変わると思いますか?(複数回答)
  • 今後、“ハイテク教育”は実現すると思いますか?
◆ICT教育のイマ・これから

 白鴎大学教育学部長を務め、教育工学の専門家である赤堀侃司(あかほり・かんじ)教授に、ICT機器のメリットについて「沢山ありますが、代表的なところで5点」あるという。

(1)授業への関心の継続性が向上…電子黒板やタブレット端末は、音や動画、アニメーションなどの表現も可能なマルチメディア。紙面上では単調になりがちな授業も、印象的に表現できる。生徒はより長く集中力を維持することができる。

(2)学生・生徒の表現力の向上…ICT教育では、マルチメディアを活用するため、表現の選択肢は広がる。様々な表現に触れ、また、自身で様々な表現方法を考えることで、学生・生徒たちの表現力は向上する。

(3)授業の効率の向上…自己完結型の勉強方法を可能にしたり、繰り返し学習に強かったりするのも特徴だ。計算ドリルの結果など、ICT機器が自動でその正誤を判別する。時間の無駄もICT機器は取り除く。

(4)授業クオリティの平準化…例えば字が下手な先生は、電子黒板を利用すれば自身で字を書かずに授業を進められる。ICT機器を利用すれば、最低限度の授業のクオリティを担保できる。

(5)遠隔地との接続による、新たな授業スタイルの提供…ICT機器を利用すれば、遠く離れた土地ともつながることができる。英語教育、社会科見学など。

 いっぽう赤堀教授は課題も指摘する。「まず導入にかかるコスト。政府では、『1人1台のタブレット端末』といった目標を掲げるが、それが突然実現するということはない。また、インフラについても考えなければならない。端末の充電環境、校内のネットワーク環境、その費用。また、実際にICT教育が導入されたとしても、その先に問題がある。導入後、どのように利用していくのかという点が重要だ。先生間の運用レベルの格差も大きいだろう」。

《高木啓》
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