しかし、複数フロアやビル単位での電力管理などを行いたい場合は、分電盤ごとに電力監視、制御を実現するBEMSソリューションを利用することになる。大塚商会では「UBITEQ GREEN SERVICE」というSaaS型のBEMSソリューションを用意している。「電力の見える化スターターパック」でもステルスを使えば、照明機器のON/OFFの制御とスケジューリングは可能だが、「UBITEQ GREEN SERVICE」になると、空調設備を含む工場単位、ビル単位のさまざまな機器の監視と制御が可能になる。
北堀氏は、「事業規模によるニーズについては、スマートコンセント、エコ.WebIII、UBITEQ GREEN SERVICEと3段階でソリューションを展開しています。しかし、エネルギーマネジメントやBEMSでは、ビルごと、業種ごとの特性を活かしたシステム構成や運用が重要で、実際には導入コンサルティングのような作業も不可欠です。そういったノウハウや業界ごとの傾向の分析をもっと進めて、さまざまなニーズに対応できるようにしたいですね。とくにスマートコンセントは発表して間もないので、中小企業での導入事例やその声を今後のサービス改善やソリューション開発につなげたいと思います」と語り、まだまだ省エネに関してできることは多く、大きな可能性があることを示してくれた。
《中尾真二》