レグザブルーレイ RD-X10 の外観を図1に、ブルーレイディスクドライブを搭載したRDシリーズの主な仕様を表1に示す。全てのモデルでブルーレイ3Dディスク再生に対応し、新たな超解像技術が追加された高画質技術XDEを搭載するとともに、外付けのUSB(Universal Serial Bus)HDDを接続して録画することが可能で、12倍録画と2倍速ダビングができるという特長がある。
3.レグザリンク ダビングの新回路
従来からEthernetで接続することでレグザ内蔵のHDDに録画した番組をレコーダにダビングするレグザリンク ダビング機能を搭載してきたが、DVDレコーダであったためハイビジョン放送信号そのままではダビングすることができなかった。今回、ブルーレイディスクドライブを搭載することでそのままの画質でダビングできるようになるとともに、HDMI ケーブル1本の接続でダビングが可能になった(図2)。HDMI の新規格であるバージョン1.4では、HDMIにEthernet信号を通す“HDMI Ethernetチャンネル”機能が規定された。そこで、これに準拠したHDMI1.4 用アダプタ IC TC90708を新たに開発し搭載した。また、HDMI Ethernetチャンネルに対応したHDMI ケーブルと、このレグザリンク機能に対応したTVが必要であり、対応TVは順次リリースされる。
4.12倍録画
ハイビジョン放送のMPEG-2 TS(Moving Picture Experts Group-Phase 2 Transport Stream)信号を、更に圧縮率の高いMPEG-4 AVC(Advanced Video Coding) /H.264に変換圧縮して録画することにより、長時間のHDD 録画が可能になる。一般に圧縮率を上げると画質の低下を招くが、新型トランスコーダを搭載し、メモリをDDR2(Double Data Rate 2)からDDR3に変更して高速処理することで、通常のトランスコードモードと、いったんデコードして圧縮し直すモードとを信号状態に応じて切り替えられるようにした。これにより、HD(High Definition)サイズを保ちながら容量を1/12まで高圧縮することが可能となり、ハイビジョン放送をそのままの解像度でHDDへの録画時間を最長12倍にすることができた。HDD容量と録画時間の関係を表2に示す。