NTTと仏中韓加各社、音声符号化技術「G.711.1 Annex D」を国際標準化 | RBB TODAY
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NTTと仏中韓加各社、音声符号化技術「G.711.1 Annex D」を国際標準化

ブロードバンド テクノロジー
14kHz帯域音声を再生可能
  • 14kHz帯域音声を再生可能
  • 従来電話との相互接続が容易
  • 標準化成立までの経緯
  • 関連して成立したその他の標準
 日本電信電話(NTT)は7日、ETRI(韓国)、France Telecom(フランス)、華為技術(中国)、VoiceAge(カナダ)の各社と共同で、14kHz帯域の音声を符号化できる方式をITU-Tに提案、「G.711.1 Annex D」として国際標準化されたことを発表した。

 従来のデジタル電話やVoIP電話の帯域音声(300Hz~3.4kHz)を符号化するのには、音声コーデックのITU-T標準「G.711」が広く用いられてきたが、人間の声を忠実に再現するには不十分だった。14kHz帯域の音声は、テレビやFMラジオなどの放送と同程度であり、本方式をテレプレゼンスやハイビジョン会議装置等に搭載することで、双方向での臨場感にあふれた音声通信が可能となる見込み。さらに、従来電話に広く用いられている音声符号化技術である「G.711」や「G.711.1」とも相互接続できることから、混在するような環境でも利用が期待できるとのこと。

 NTTのサイバースペース研究所では、従来より音声符号化技術の国際標準化に取り組み、1996年に国際標準として採択されたVoIP電話向けの「G.729」を始め、NGN向けの「G.711.1」などを成立させている。今回、同研究所では、一般の電話で使われる音声帯域の4倍である50Hz~14kHzの帯域の符号化を可能にし、高音質な電話サービスへの適用が期待される、音声符号化の新方式「G.711.1 Annex D」を標準化した。最小5ms単位での音声処理が可能なため、音声の遅延を抑えられるのも特徴としている。今後はテレプレゼンスやハイビジョン通信会議などにおいて、より臨場感の高いサービスを提供するため、本技術のサービスへの実装を進める予定だ。
《冨岡晶》
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