獅子身中の虫!? 組織内違法コピー、ワースト3は「ソフト業界」「マスコミ」「建設不動産」 | RBB TODAY
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獅子身中の虫!? 組織内違法コピー、ワースト3は「ソフト業界」「マスコミ」「建設不動産」

エンタープライズ セキュリティ
組織内違法コピーの通報数ワースト3(BSA調べ)
  • 組織内違法コピーの通報数ワースト3(BSA調べ)
  • BSA(日本)への情報提供件数推移
  • 「違法告発.com」サイト(画像)
 ビジネス ソフトウェア アライアンス(BSA)は28日、「組織内違法コピー」撲滅のため世界各国のBSAが開設している「情報提供窓口」に、2009年に寄せられた違法コピーに関する通報についてとりまとめた結果を公表した。

 企業や学校、病院など複数のコンピュータでソフトウェアを使う組織内における違法コピーが「組織内違法コピー」であり、現在日本でもっとも多く見られる違法コピー形態となっている。BSAでは、「違法告発.com」など、さまざまな情報提供窓口(電話、Web、Eメール)を開設しており、寄せられた通報について、1月1日~12月31日までを集計した。

 その結果、通報総数は前年比34件減の510件。通報の多かった業界ワースト3については、1位がソフトウェア関連業界、2位がマスコミ関連業界、3位が建設・不動産関連業界となった。ワースト1、2位は2008年と同様だが「ソフトウェア関連業界」は前年比約26%増の111件となっている。なお2009年は合計3件の調停が裁判所で開かれた。いずれもBSAへの通報をきっかけに、BSAメンバー企業が行った自主調査依頼に対し、非協力的な対応を行った企業が対象となったもの。

 2008年に、32件の通報でワースト3だった「公共関連」(地方自治体を含む)は、2009年はワースト5となり、通報が減少した。昨年は、公共関連団体の違法コピーについて報道されることが多かったため、その影響があると思われる。また地方自治体に対してBSAは、パブリックセクター向けのソフトウェア資産管理(SAM)を支援する情報サイト「P-SAMポータル」を開設するなど、健全化に尽力しており、その効果と見ることもできる。なお前年ランク外だった「建設・不動産業界」が、約37%増の41件でワースト3となった。

 ソフトウェアを制作・販売する、肝心のソフトウェア業界で違法コピーが多いというのは皮肉かつ残念な結果だ。「通報件数が多い分、遵法意識の高い真面目な人も多い」と考えることもできるが、全体的に、遵法意識が低く悪質な状態と言わざるを得ない。またそれを報じるマスコミ業界の通報が多いのも、やはり皮肉な話だろう。いろいろと考えてみる余地がありそうだ。
《冨岡晶》
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