【HP PRESSEVENT 北京(Vol.9)】日本市場での成長は嬉しいが認知度はまだまだだ——シニアバイスプレジデント・SEE Chin Teik氏 | RBB TODAY
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【HP PRESSEVENT 北京(Vol.9)】日本市場での成長は嬉しいが認知度はまだまだだ——シニアバイスプレジデント・SEE Chin Teik氏

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SEE Chin Teik(シー・チン・テイク)氏
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 ヒューレット・パッカード アジア太平洋/日本地域 パーソナル・システムズ・グループ シニアバイスプレジデントのSEE Chin Teik(シー・チン・テイク)氏は、同社のビジネス全般について日本の報道関係者のインタビューに応じた。

 氏は冒頭、日本のマーケットについてコメント。「特にビジネス用のセグメントについては困難な時期に直面している。IDCによると第1四半期はトータルでマイナス9.6%の成長率と報告されている。ところが、日本HPは11%の業績を残している」と同社の好調なビジネスをアピールした。以下は、報道陣との主なやりとり。

——日本の状況に満足か、課題は?

市場の困難な状況を考えると、日本での業績は喜ばしいことだ。引き続きシェアを獲得していきたい。ネットブックのカテゴリーは四半期で18%の成長が見れらるが、他のセクターがマイナス成長であったことを考えると、ネットブックのカテゴリーは重要だ。HP Mini 110のような新製品は、その分野への成長を助けてくれるだろう。また、日本の消費者はデザインにコダワリをもっている。我々は形状だけのデザインだけではなく、タッチスマートのようなソフト面のデザインも重視して差別化していきたい。

——ミニノートは低価格なので、利益率が他のノートブックに比べて低いと思われる。すると量の戦いになるが、これはHPにとって喜ばしいことなのか?

我々はミニのような製品でも市場を拡大しようと考えている。HP Mini 110は価格だけではなくデザイン性に優れた製品だ。しかし、これによりマーケットがローエンドにシフトするとは考えていない。また、我々はミニノートだけでなく個々のユーザーに合わせた幅広い製品を出していき、顧客にも自分に合った製品を選んでいただきたいと考えている。ノートパソコンにはdv2といったレンジのものも存在する。dv2のようなカテゴリーにも価値があるのだ。

——日本市場にはハイエンドユーザーも多いと思うが、HPはハイエンドモデルのVoodooシリーズを日本で出していない。この状況はしばらく変わらないのか?

日本市場の進化は早い(アーリーアダプターやハイエンドユーザーも多い)ため、ノートブックで成功していきたいと思っている。しかし、Voodooに関しては現在アナウンスすることはない。現状、ハイエンドシリーズとしてはPavilionシリーズで満足してもらっていると考えている。

——コンシューマ市場に参入して2年半になるが、現在のシェアは予想通りなのか?

前四半期、コンシューマ市場で我々は9%のシェアを獲得した。マーケット全体では5.4%だったので満足な結果だった。と言ってもまだまだだ。商用ベースでは歴史があるが、コンシューマではまだ新人だ。就活キャンペーンのようなものでブランド認知を上げていきたい。

——新製品はかなり低価格の印象をうけるが

理由のひとつは、現状の経済を反映しているということだ。ただ、価格が安くなったからといって、価格と機能・性能のトレードオフを行っているわけではない。

——日本マーケットでのライバルは?

すべてのベンダーがライバルであると思っている。しかし我々が重視しているのはライバルではなくエンドユーザーだ。もしライバルを重視していたら、今回のシン・クライアント製品やTouchSmartといった製品は出さなかっただろう。

——Q1の中国市場のシェアとトレンドは?

シェアはよくなっていると思う。Q1はシェアが13.7%だった。昨年のQ4が10.7%だったので、進捗状況としては非常にいい。ただ中国市場と日本市場と比べると、中国市場はPCマーケットの成長途上と言える。そのため、中国では様々なキャンペーンを政府と一緒に考えているし、大企業にもPCを購入していただきたいと考えている。北京や上海など大都市ではかなりの浸透率があると思っているが、中国での課題は国全体にビジネスを広げていくことだ。ブロードバンドや3Gなどコネクティビティーが良くなってきているためノートブックが急速に成長してきている。

——市場で宣伝を行っていくためにオンラインとテレビコマーシャル、どちらを重視しているのか?

オンラインのトラフィックは増えてきている。コミュニケーションという意味ではオンラインが重要だ。このようなイベントを開催すると同時に、リリースをオンラインで流しているしキャンペーンについてもオンラインを使っていく。そのほうがより効果的に消費者に届くと考えるからだ。テレビや印刷物もまだまだ重要だ。これら伝統的なメディアを過小評価するわけではないが、オンラインにシフトしているのは明らかだ。

——マーケティング活動としての携帯電話はどう思うか?

日本では若い人たちの間で一般的に使われているツールだと思うので、携帯電話を視野に入れたキャンペーンを行っている。就活キャンペーンもモバイルを使っている。

——若者向けの製品が多いように感じるが、日本では高齢化が進んでいるのも事実だ。富士通は高齢者向けのPCを出しているが、高齢化する市場についてどう考えているのか?

我々は若者だけをターゲットとしているわけではない。ひとつの機能が統合されているTouchSmartやAll-in-One(Pavilion MS 200 All-in-One Desktop PC)を見ればわかる。ただ、ユーザーのなかで高齢者が多くなってきているのはどの国でも同じだ。それらセグメントについても力を入れていきたい。
《小板謙次》
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