【詳報】イー・アクセスとアッカの提携は2か月間での即断

2008年7月31日(木) 21時15分
(左)アッカ・ネットワークス代表取締役社長の須山勇氏(右)イー・アクセス代表取締役社長の深田浩仁氏の画像
(左)アッカ・ネットワークス代表取締役社長の須山勇氏(右)イー・アクセス代表取締役社長の深田浩仁氏
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業務と資本提携の概要
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業務提携と資本提携のストラクチャー
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今後の予定
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業務提携によるシナジー効果
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アッカ・ネットワークスの業績予想
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イー・アクセスの業績予想
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アッカとイー・アクセスのビジョン
 イー・アクセスとアッカ・ネットワークスは、31日、業務と資本提携を発表した。業務提携はイー・アクセスとアッカ・ネットワークスのADSL事業の統合、資本提携はイー・アクセスがアッカ・ネットワークスの株式を取得し、子会社化するという内容だ。

 業務提携は、イー・アクセスが保有するADSL設備をアッカ・ネットワークスに約33億円で譲渡するなど両者のリソースの統合が主なところ。イー・アクセスは、アッカ・ネットワークスから設備を借りる形でサービスを継続する。また、アッカ・ネットワークスのネットワークの保守や運用業務をイー・アクセスの子会社であるイー・モバイルに、モデムのレンタルや物流、オペレーション、カスタマー業務もそれぞれ統合する。

 なお、これらの提携によるサービスの統合は行わずブランド名などはそのまま。ユーザへの影響もない。

 資本提携では、イー・アクセスがアッカ・ネットワークスの株式を取得し、親会社になる。アッカ・ネットワークスは新株を発行し、イー・アクセスがこれをすべて買い取る。これにより、イー・アクセスはアッカ・ネットワークスの約45.3%の株式を保有する。また、アッカ・ネットワークスの現取締役は留任した上で、イー・アクセスから過半数を向かい受ける。

 今のところADSLのシェアは、イー・アクセスが14.6%、アッカ・ネットワークスが7.5%となっている。今回の業務提携により、合計22%となり第2位の規模になる。

 今後の予定としては、新株発行の払込期日は8月15日、DSL関連設備の譲渡は9月1日、株主総会での取締役承認は10月1日を予定する。

 アッカ・ネットワークスの代表取締役会長の須山勇氏は「既存のADSL事業を強化していくことに加えて、無線ブロードバンド事業のMVNOを成長戦略に寄与するという提携」とし、「バックエンド業務の効率化、スケールメリットによるシナジー効果」と示した。

 業務の効率化による効果は、5年間でアッカの売り上げは140億円、利益は60億円の増を見込む。一方のイー・アクセスは10億円の利益が増える計画だ。

 これらの「この内容は2か月間の検討により進めてきたが、まだまだ掘り起こせる、これ以上のシナジー効果を出していきたい」とし、業績をさらにのばす意気込みだ。

 イー・アクセスは、以前からアッカ・ネットワークスの株式を保有しており、1月には経営陣の刷新や経営の改善などの株主提案を提出したことがある。イー・アクセスの代表取締役会長の千本氏は、今回の業務と資本提携が実ったことについて「ある日突然そうなったわけではない」とこれまでの経緯を以下のように語った。

「日本でADSLのホールセールをやっているのはアッカさんとわれわれの2社だけで、経営構造はかなり似ている。そのようなことを考えると、Yahoo!BBなどと競争をしているのはメリットがないだろうと思っていた。

 私どもとして、アッカさんのパフォーマンスはよく分かりますが、市場はアッカさんの株価を不当に安く評価されていると思っている。そのため最初は純投資として株式を取得した。しかし、買い始めた頃のアッカの株価は、20数万円でそれでも安いと思っていたが、かなり低いレベルになってきてしまい最近は10万円近くに落ちた。

 イー・アクセスの株主さんの声もあって、実質的にはアッカの第1の株主になり、もう少し本来の力を発揮してもらいたい、ということでアッカさんに株主提案を行った。結果的にアッカさんは経営陣を刷新した。

 その頃から、須山さん(アッカの社長)と直接話し合いがもてるようになってきた。新経営陣はそれ以前の経営陣に比べて、前向きな経営をしてきていると感じだ。それから、純投資から戦略的投資に変えていくことができるようになってきた。

 これからの事業の大きなところは、モバイルでのブロードバンドだ。アッカさんは、モバイルでのMVNOを積極的にやっている。固定のブロードバンドに加えて、モバイルとFMC、光と次々に未来の絵が描けるようになった」

と経緯を語った

 このような経緯の中で、具体的に提携の話を持ちかけてきたのは、アッカ・ネットワークス側だ。須山氏は、「イー・アクセスとのコンタクトは1月の就任前から行ってきた。そんな中、6月からADSLのシナジー効果が出ないかとイー・アクセスに話を持ちかけた」とする。
《安達崇徳》
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