
JPYCステーブルコインでオンチェーンでの運用が簡単に
スイス・ツーク/東京 - 2026年3月2日
Secured Finance AG(本社:スイス・ツーク、Founder & CEO:菊池マサカズ)は、オンチェーン金融の金利インフラを提供するアプリケーションレイヤーとして、キャッシュ、モノ、サービスや権利などあらゆるものがトークン化される世界において、経済活動の根本となるステーブルコインを使った 「調達」と「運用」 の2大ユーティリティを分散型金融(DeFi)プロトコル上で可能にします。
当社は前回の発表にて、トークン化RWAを担保として活用し、ステーブルコインでの資金調達(流動化)を可能にする機能を実装しました。
今回、新たに ステーブルコインをVaultに預けるだけで、事前定義されたルールに従って自動的に運用が実行される 新プロダクト「SF Yield Vault」を公開しました。SF Yield Vaultは、ステーブルコイン運用をオンチェーン金利(rates)プロダクトとして再設計し、入金・出金というシンプルなUXに抽象化したVaultです。
SF Yield Vaultは、ポータルサイト「Secured Finance Vaults」上で提供され、預けるトークンごとに最適化されたVaultとStrategyを選択できる構造です。
- Secured Finance Vaults URL: https://vaults.secured.finance/
- JPYC Vault:現在は Ethereumメインネット上で提供
- JPYC Vault にJPYCをデポジットすると、yvJPYC(Vault持分トークン)を受け取り、他のDeFi等で活用することも可能です。
本発表は、当社が昨年10月に公表した「オンチェーン金利プロダクト群」構想とも整合するものです。
3つのポイント
- “入れておくだけ”のシンプルな金利プロダクト:ステーブルコインをVaultにデポジットするだけで、スマートコントラクト上のルールに基づき運用が自動実行- Vaultをオンチェーンの運用Vehicleとして実装:伝統的金融における債券・ファンドの「運用の箱(Vehicle)」機能を、オンチェーン上に透明に実装
- 第1弾 Strategy「Secured Finance JPYC Lender」を同時公開:Ethereum上のJPYCをJPYC Vaultに預けると、Secured Financeレンディングプロトコルを通じて自動的に貸し出しを行い金利収益を獲得(オーダーブック操作不要)
背景:機関投資家が注目する「Onchain Vault」の重要性
オンチェーン上での運用は、複数のプロトコル・複数の戦略・複数のチェーンにまたがることが多く、実務的な運用負荷が高くなりがちです。一方で、オンチェーンはルールベースで自動実行でき、資産配分・取引・手数料が検証可能であるという特性を持ちます。最新のデジタルアセット運用者らの分析によれば、機関投資家資金(Institutional Capital)のオンチェーン化が進むにつれ、複雑なオンチェーン運用を自動化し、リスク管理をプログラム化した 「抽象化レイヤー」 への需要が急増しています。
オンチェーンVaultの預かり資産(AUM)は、2025年にピーク時で約88億ドルに到達し、2026年にはさらに倍増するとの見立ても示されており、Vaultは監査可能で標準化された運用手段(Institutional Wrapper)として、DeFiの流動性へ接続するための重要なゲートウェイになりつつあります。
※参考:Crypto Insights Group “Active Strategy Outlook Magazine 1Q26” ほか
Secured Financeは、こうした潮流を踏まえ、オンチェーン上で 金利(利回り)へのアクセスを“運用の箱”として抽象化し、ルールベースで提供することが、金融の民主化に資すると考えています。
SF Yield Vault / Secured Finance Vaults とは
Secured Finance Vaultsは、ステーブルコインごとに設計されたVaultを一覧化し、ユーザーがトークンを預けるだけで、Strategyがルールベースで実行される仕組みを提供します。ユーザーがVaultに預け入れると、Vaultの持分を表すトークン(例:yvJPYC)を受け取ります。Strategyの実行成果は、yvトークン1枚あたりの価値(Price Per Share)として反映され、引き出し時の受取額は保有するyvトークン数量とPrice Per Shareに基づいて決まります。yvJPYCはVaultの持分を表すトークンであり、オンチェーン上で保有・移転が可能です。将来的には、DeFi上での活用(例:担保としての利用や他プロトコルとの連携)を含め、ユースケースの拡張も視野に入れています。
実装の概要(仕組み)
- Yearn V3を活用し、Vaultに組み込まれたStrategy(スマートコントラクト)によってVault内資産の運用方針が自動実行されます。
- MorphoやAave等の「単一用途のレンディング接続」や「キュレーション」に留まらず、Strategyを自由に記述できるため、条件分岐を含む複雑なルールベース運用を、1つのVault(yvトークン)としてパッケージ化できます。
- 例えば、出金需要や流動性状況に応じた流動性スリーブ比率の調整、また運用先の特性に応じたリスク管理ルールや実行頻度の最適化など、オンチェーン金利ストラクチャリングを実現します。
第1弾 Strategy:「Secured Finance JPYC Lender」
Secured Finance Vaults上で最初に公開されたVaultが「JPYC Vault」であり、同時に第1弾 Strategyとして「Secured Finance JPYC Lender」をローンチしました。この戦略では、Ethereum上のJPYCをJPYC Vaultへデポジットするだけで、Secured Financeの固定金利レンディングプロトコルを通じて自動的に貸し出しを行い、金利収益の獲得を目指します。特徴
- オーダーブック型固定金利市場の「注文・管理」の手間を省き、直感的でシンプルなUXを実現
- Vault持分トークン(yvJPYC)を受け取れるため、DeFi上での活用可能性が広がる
- Strategyによる継続的な資金供給は、オーダーブックの流動性を支え、取引が成立しやすい環境づくりにも貢献します
代表コメント
Secured Finance AG Founder & CEO 菊池マサカズ「ステーブルコインで調達と運用が当たり前になる世界では、金利インフラが経済活動の基盤になります。Secured Finance Vaults は、複雑なオンチェーン運用を、入金・出金というシンプルな体験に抽象化するVehicleです。伝統的金融で培った金利ストラクチャリングの経験を活かし、透明で検証可能な形で、より多くの人が金利へアクセスできる世界を作りたいと考えています。」
今後の展開
今後、Secured Financeは技術・流動性・各要件(例:コンプライアンス上の要請)を踏まえ、以下を段階的に拡張していきます。- 対応通貨の拡張:JPYCに加え、信託型を含む円建て/ドル建てステーブルコインなどへの対応
- マルチチェーン展開:Ethereumに加え、ユースケースに応じた複数ブロックチェーン上への展開
- Strategyの拡充:金利ストラクチャリングの発想をオンチェーンルールとして実装
- - 円ステーブルコインで完結するUXを維持しつつ、戦略側でドル建て運用や為替ヘッジを組み合わせ、リスク管理をルール化
- - ステーキング利回りへのアクセス簡易化(複雑な手順をVaultの入出金に抽象化)
- - 市場中立型(デルタニュートラル)など、アドバンスな運用ルール
- - トークン化国債・MMFなどの安定資産を活用する戦略
- - トークン化株式・債券など、マルチアセットのポートフォリオ型の運用ルール
免責事項(重要)
本リリースは技術的な情報提供を目的とするもので、投資助言、勧誘、売買の申込みを意図するものではありません。利回りは変動し、元本が保証されるものではありません。スマートコントラクト・流動性・ネットワーク状況等により、出金に時間を要する場合があります。
Secured Financeは分散型プロトコルであり、Secured Finance AGはソフトウェア開発会社として技術的な発表を行っています。
Secured Finance AG
Secured Finance AGはスイス・ツークを拠点とするDeFiプロトコル開発会社です。Ethereum、Arbitrum、Filecoinなど複数のチェーン上で固定金利レンディング市場およびFilecoin担保ステーブルコイン「USDFC」を展開し、最も安全で透明性の高い金利レイヤーの構築を目指しています。
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