「Till The End Of The Moon」:敦煌の美によって東アジア文化の響きを描く中国スタイルのXianxiaドラマ - Kyodo News PR Wire|RBB TODAY
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「Till The End Of The Moon」:敦煌の美によって東アジア文化の響きを描く中国スタイルのXianxiaドラマ

AsiaNet 100067(0427)

【北京2023年5月8日新華社=共同通信JBN】中国の国内Xianxia(仙侠)ドラマ「Till The End Of The Moon(長月燼明)」が4月6日、中国のオンライン動画プラットフォームYoukuにおいて22.76%の初回放送市場シェアを達成しました。これは2020年以降のファンタジーTVシリーズの中で、初日・単日の視聴としては新記録です。「Till The End Of The Moon」は鞠覚亮(Ju Jueliang)氏が監督を、主演は羅雲熙(Luo Yunxi)と白鹿(Bai Lu)が務めました。

Xianxiaは中国ファンタジーに基づいた1つのジャンルで、道教、禅宗、中国武術、漢方薬、中国の民間信仰、錬金術といった考え方の影響を受けています。

Xianxiaドラマは日本でも大きな話題になっています。この中国独自のドラマカテゴリーはオーディオビジュアルの饗宴と愛の転生伝説に焦点を当て、日本のコンテンツ消費市場において常に安定したシェアを占めてきました。しかしXianxiaドラマは編成が過度に簡略化されて構成も単純であることから、それによる美しさへの倦怠感も批判を受けています。

「Till The End Of The Moon」のアートデザインは、中国西部・甘粛省の敦煌文化に完全に基づいています。衣装チームは5カ月を費やし、敦煌でデザインのインスピレーションを集めました。

衣装デザインディレクターのHuang Wei氏は「私たちは、敦煌の飛天、莫高窟の壁画様式、丹霞や雅丹の幻想的で豊かな色彩、そしてシルクロード西域のアクセサリーを統合したものを特に参考にしました」と述べました。

敦煌の核となる美的デザインを導入することで、美しく、優雅で、粗削りで、新鮮で、神々しい領域を創出するだけでなく、東アジアの文化圏における敦煌文化の共鳴も促されます。

立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所の佐藤信弥客員研究員は、敦煌や仏教の要素が強い「Till The End Of The Moon」は高評価に値すると述べました。

古代シルクロードの要衝だった敦煌では、かつて仏教芸術が栄えました。仏教が東方に広がったことで、中国と日本には似通った文化的背景がもたらされました。敦煌のフレスコ画には、日本の法隆寺の様式に似た建物が描かれています。20世紀初頭、Sutra Cave(経窟)にあった多くの文化遺物が海外で失われ、日本や韓国、その他の国々の学者から注目を集めました。

1958年、当時のDunhuang Cultural Relics Research Institute(敦煌文物研究院(敦煌学院の前身)の院長だったChang Shuhong氏が、敦煌のフレスコ画の複製を大量に日本に持ち込んで展示し、センセーションを巻き起こしました。画家で日中友好協会の元名誉会長・平山郁夫氏は生涯に何度も敦煌を訪れ、敦煌のための財団を設立し、保護器具を寄贈し、人材の育成に努めました。敦煌莫高窟では、平山氏の名を冠した展覧会が何度も開催されています。

東京文化財研究所をはじめとする日本の機関の専門家は、環境モニタリングや文化遺跡デジタル化などの科学技術分野で敦煌学院との協力を強化してきました。2021年、敦煌は「東アジア文化都市」に選ばれ、多くの日本人がドキュメンタリーや訪中を通じて敦煌について学びました。

「Till The End Of The Moon」は、放送開始と同時に日本の視聴者から圧倒的な支持を得ました。

「人を一目惚れさせる衣装のスタイリングがとても好きです!」 「あの魅力には勝てない!」 「ちょっと怖いけど、どうしても見たい」 「服の質感がとてもいい」「見る価値あり!」 「日本語字幕がないと理解できないけど、それでも観たい」。多くの日本のドラマファンが、このドラマへの愛情を惜しみなく注いでいました。

中国の知財(IP)翻訳を行う日本人愛好家団体である「Purple Butterfly」は、全体的なデザインが伝統的な色彩に現代的な美を加え、それに精巧な衣装と豪華なアクセサリーが備わっていると述べ、さらに、俳優たちは何セットもの衣服に着替えていると語りました。

「Till The End Of The Moon」は壁画構成から学び、衣装のさまざまなイメージが特色を放ち、その表現も異なって畏敬と不可侵の思いを感じさせます。多くのドラマファンは主役の羅雲熙(Luo Yunxi)を、愛情を込めてLuo Yang、Leo Yangと呼びます(Yangとは神や年長者、目上の人などを表す日本の敬称です)。

敦煌の美とXianxiaのストーリーを融合させた「Till The End Of The Moon」は、輝かしい中国伝統文化の革新的な実践であるだけでなく、世界クラスの文化遺産に新しい活力を注入します。また、敦煌文化が東アジアの輪の中で共鳴することを喚起し、中国文化が世界へ羽ばたくための強力な担い手になっています。

ソース:Youku

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