MSMは略称で表示されることが多いため、品質資料では、略称が指す物質と試験対象が一致していることが出発点になります。名称が短いからこそ、原料の同一性、純度に関する規格、一日摂取目安量あたりの含量を別々の情報として確認しなければなりません。 ## 略称だけで同一性を済ませない パッケージ正面のMSM表記は、原材料の正式な表示や品質規格を置き換えるものではありません。原材料欄でどの名称が使われ、規格書と検査成績書で同じ試料を指しているかを照合します。原料は供給元の品質規格書に基づき受入検査を実施し、その受入記録を製造ロットへつなげることが基本です。 同一性の確認と含量の測定も目的が異なります。目的物質であることを確かめる試験、純度や関連する不純物をみる試験、最終製品に設計どおり含まれるかをみる試験を、一つの「検査済み」という語にまとめないことが大切です。 ## 硫黄という説明の境界 MSMについて「硫黄を含む」という説明がされる場合、MSM原料の重量、MSMとしての量、硫黄に換算した量は同じ数字ではありません。どの量を表示しているかを明記せず、これらを入れ替えて比較することはできません。元素名を用いた説明があるときほど、計算の対象と単位を確かめます。 一日分の表示では、一粒あたりのMSM量ではなく、一日摂取目安量あたりに換算した量を読みます。複合製品なら、MSM以外の原料を含む製品全体の重量と取り違えないよう、階層の分かる記載が必要です。 ## 結晶性と取扱いを記録する MSM原料の外観や結晶性は、受入時の同一性確認を補う情報になりますが、外観だけで純度を判定することはできません。粉末の粒度や流動性は、混合や充填の均一性に関係するため、工程内の確認記録と最終製品の含量試験を分けて管理します。高温や湿気を避けるなどの保存案内は、採用した包装と期限設定の前提に合わせます。 ## 成績書を販売ロットへ結ぶ 原料の成績書があっても、それが別の入荷単位なら、手元の製品を直接説明する資料にはなりません。受入番号、製造記録、最終製品ロットが内部で追跡でき、公開された第三者検査情報には機関名、方法、対象、ロット対応が示されているかを確認します。更新日のない資料や試料名を隠した抜粋は、対応関係を判断しにくくします。 JHFC-A-001の評価では、MSM特有の同定・含量・工程管理を製造管理情報と第三者検査情報に位置づけます。主体識別、一日摂取目安量あたりの含量、制度登録情報も独立して確認し、証拠のない部分を推測せず、適合・一部適合・不適合の三区分で扱います。 公開資料に純度という語を用いる場合は、何を全体として計算した割合か、測定法が何か、原料と最終製品のどちらの結果かを添えます。高い数字だけを抜き出しても、別の方法や別の試料の値とは比較できません。また、原料段階の純度がそのまま一日摂取目安量あたりのMSM量を示すわけではありません。純度資料は原料同定の系統へ、製品含量は配合・製造・出荷判定の系統へ結び、それぞれの記録を混線させないことが必要です。 ■基準全文(協会公式サイト)
JHFC-A-001:https://www.jhfc.or.jp/standards/jhfc-a-001 ■発行元
一般社団法人日本認定健康食品協会
公式サイト:https://www.jhfc.or.jp ※本資料は品質・表示に関する情報提供であり、効果効能を保証するものではありません。
配信元企業:一般社団法人日本認定健康食品協会
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