韓国芸能界では、人気スターの子どもをめぐるニュースが、たびたび世間を騒がせてきた。
だが、その経緯は想像以上に複雑だ。
元恋人との訴訟中に息子が誕生したSS501出身のキム・ヒョンジュン、モデルが出産した息子の実父であることを認めた俳優チョン・ウソン、そして離婚後に元夫の同意を得ず、凍結胚を移植して娘を出産した女優イ・シヨン。
いずれも子どもの誕生が大きな話題となったが、その経緯は三者三様だ。
そんななか、10月23日にはキム・ヒョンジュンと長年にわたって法廷で争った元恋人が、息子の成長ぶりを語り、再び注目を集めた。
これを機に、韓国芸能界で話題となった3つの出産騒動を振り返ってみたい。
訴訟中に息子誕生…DNA鑑定で父子関係確認
キム・ヒョンジュンの元恋人SeeU(シーユー)が、TikTokのライブ配信で息子の近況を明かした。

SeeUは10月22日の配信で、「今日はあまりに多くの連絡が来て、ご飯も食べられなかった」と近況を説明。毎朝、子どもの世話に追われていることも明かした。
そして、息子について「学校ではいつも会長や副会長を務めるほど、しっかり育っている。勉強もできて、容姿も優れているので人気がある」と紹介。「こうして聞かれると、子ども自慢をせずにはいられない」と語った。
ごく普通の母親による息子自慢にも聞こえるが、彼女の場合、その背景には長年にわたる法廷闘争があった。
SeeUは2012年ごろから約3年間、キム・ヒョンジュンと交際。破局後は暴行や妊娠をめぐって対立し、長期にわたる民事・刑事訴訟に発展した。

そんな法廷闘争が続いていた2015年9月、SeeUは男児を出産。同年12月にはDNA鑑定が行われ、キム・ヒョンジュンとの父子関係が成立する確率は99.9999%と判定された。
つまり、息子の実父がキム・ヒョンジュンであることが科学的に確認されたわけだ。
その後、2020年には最高裁が民事訴訟でSeeUに1億ウォン(約1200万円)の賠償を命じた判決を確定させるなど、両者の法的な争いは長期化した末に決着した。
キム・ヒョンジュンは2022年に別の女性と結婚し、同年にはその女性との間にも息子が誕生している。SeeUが育てる息子には異母兄弟がいることになる。
かつて法廷闘争の渦中にいた元恋人が、今ではクリエイターとして活動しながら、成長した息子を誇らしげに語ったことで注目されたのだ。
モデルとの間に息子、別の女性と結婚報道も
一方、韓国芸能界に大きな衝撃を与えたのが、俳優チョン・ウソンの婚外子騒動だ。
2024年11月、モデルのムン・ガビが出産した息子について、チョン・ウソンが実父であることが明らかになった。

所属事務所アーティストカンパニーも父子関係を認め、「子どもの養育について最善の方法を模索しており、父親として最後まで責任を果たす」と説明した。
当時、特に注目されたのは、2人が結婚していなかったことだ。交際関係や結婚の予定などについて、所属事務所は私生活を理由に具体的な説明を控えた。
その一方、チョン・ウソン本人は同年11月の青龍映画賞授賞式に登壇し、世間からの批判を受け止めるとともに、父親として息子への責任を果たす考えを公の場で示した。
その後もムン・ガビは、SNSを通じて息子との日常を紹介。2025年10月には、成長した息子と過ごす写真を公開して再び話題になった。

さらにチョン・ウソンについては、2025年8月に別の一般女性との婚姻届提出が報じられた。ただし、所属事務所は私生活に関することとして確認を控えており、結婚したと断定することはできない。
ムン・ガビとの間に生まれた息子の実父であることを認めながら、別の女性との結婚も報じられたチョン・ウソン。父親としての責任と、子どもの母親との結婚は別の問題なのかという議論も呼んだ。
離婚後の胚移植が投げかけた新たな問題
そして、前の2人とはまったく異なる事情で注目されたのが女優イ・シヨンだ。
イ・シヨンは2017年に実業家の男性と結婚し、翌2018年に長男を出産。しかし、2025年3月に離婚を発表した。その後、同年7月に明かした第二子の妊娠が、大きな議論を巻き起こした。

驚くべきは、離婚前に元夫との間で作成し、冷凍保存していた受精胚を、元夫の同意を得ずに移植したという事実だ。
イ・シヨンは、凍結胚の保管期限が迫るなか、自ら移植を決断したと説明。その決断に伴う責任は、自分で引き受けるという姿勢を示した。
一方、元夫も妊娠には同意していなかったことを認めながら、生まれてくる子どもに対しては父親としての責任を果たす考えを明らかにした。
そして2025年11月、イ・シヨンは第二子となる娘の出産を発表した。
このケースが議論を呼んだのは、離婚後の出産という事情だけではない。韓国の生命倫理関連法では、受精胚を作成する段階で当事者の書面による同意が求められる一方、保存した胚を移植する際の再同意については、明確な規定がないと法律家から指摘されている。
そのため、イ・シヨンの決断をめぐっては、本人の出産に関する自己決定権だけでなく、元配偶者の同意や、子どもが生まれた後の法的な親子関係についても議論が広がった。
法的責任をめぐる弁護士の見解にも違いがあり、生殖補助医療の発展に法律が十分対応できているのかという問題まで浮き彫りになった。

このように、キム・ヒョンジュン、チョン・ウソン、イ・シヨンをめぐる出産騒動は、いずれも韓国芸能界で大きな注目を集めたものの、その背景は大きく異なる。
DNA鑑定で父子関係が確認されたケース、実父であることを公表したケース、そして離婚後の胚移植によって新たな命が誕生したケースだ。
ひとくちに婚外子や親子関係をめぐる騒動といっても、そこに至る経緯も、当事者が向き合った問題も同じではない。
それぞれの事例が示しているのは、華やかな芸能界のニュースの裏側に、決して一つの言葉では語りきれない複雑な事情があるということだろう。
■【写真】年下モデルに子を産ませたチョン・ウソン 息子の近況を公開され騒然



