今度は金メダルをつかみ取った。
映画『犯罪都市』のメイクチーム長を務めたチョ・ウネ(41)だ。
チョ・ウネは21日、名古屋市の稲永スポーツセンターで行われた2026年愛知・名古屋アジアパラ競技大会の車いすフェンシング女子エペ個人Bカテゴリー決勝で、タイのサイスニー・チャナを15-14で破り、金メダルを獲得した。
決勝の相手は、世界屈指の実力者だった。チャナは2024年パリ・パラリンピックで、エペ、フルーレ、サーブルの個人3種目を制した3冠王だ。しかし、この日の最後の1点を奪ったのはチョ・ウネだった。

14-8とリードしていたチョ・ウネは、14-14まで追いつかれた。2度の同時突きがあった接戦の末、最後はチョ・ウネが渾身の突きを決めた。
15-14。その瞬間、韓国は2010年のアジアパラ競技大会創設以来、車いすフェンシングで初めて金メダルを手にした。チョ・ウネの人生もまた、映画のように輝いた。
もともと彼女は、映画の撮影現場で俳優たちの顔を作り上げるメイクアップアーティストだった。
映画『犯罪都市』ではメイクチーム長を務め、マ・ドンソクやチン・ソンギュら俳優たちのメイクを担当していた。
そんな彼女を不運が襲ったのは、2017年のことだった。転落事故で脊髄を損傷し、下半身まひと診断された。撮影現場を駆け回っていた日々は、一夜にして一変した。
転機となったのは、リハビリ治療中に偶然目にしたテレビニュースだった。車いすフェンシングに興味を持ったチョ・ウネは、自ら関係機関に連絡し、2018年に競技を始めたという。

当初はリハビリの一環だった。しかし、剣を握る手は、やがて競技者の手へと変わっていった。
2022年の杭州アジアパラ競技大会では銅メダルを2個獲得。2024年のパリ・パラリンピックではメダル獲得にあと一歩まで迫った。
そして2026年、ついにアジアの頂点に立った。しかも、パリ・パラリンピックで3冠を達成した強豪を破っての金メダルだった。



