K-POPの歴史を変えたグループが再び動き出した。BTSが完全体で帰ってきたのである。
兵役による空白期間を経ての再始動は、単なる人気グループの帰還というよりも、K-POP史における一つの巨大な時代の“第2章”として受け止められている。
今やK-POP界のトップに立っているBTSだが、彼らがデビューした2013年に目を向けると、そこにはもう一つの物語がある。同じ時期にデビューし、同じ夢を追いながらも、現在ではほとんど名前を聞かなくなったグループが数多く存在しているのだ。BTSが絶対的な王者として君臨する今、その同期や同世代のグループたちはどのような運命を辿ってきたのだろうか。
同期の現在
2013年前後は、K-POP市場の拡大とともに新人グループのデビューが急増した時期だった。

現在では世界的アイコンとなったBTSも、当時はまだ資本規模の小さなBig Hit Entertainmentから登場した新人グループに過ぎなかった。業界内でのネットワークは持っていたものの、SM、YG、JYPといった大手事務所と比べると、資本力やインフラの面では明らかに不利な立場だった。
同年、BTSのライバル候補として注目を集めたグループの一つがBoys Republic(少年共和国)である。彼らは韓国の芸能事務所ハッピートライブエンターテインメントに所属しながら、ユニバーサルミュージックグループの韓国法人であるユニバーサルミュージックコリアと共同プロデュースされる形でデビューした。当時としては異例とも言える外資系レーベルとの協力体制を背景に大きな期待を集めたが、決定的なヒットには恵まれず、2018年を最後にグループ活動は事実上停止している。
また2013年前後にはToppDoggやSPEEDなど、個性と実力を備えたグループも次々と登場した。しかし2026年現在、当時のデビュー組の中で世界的な第一線に立ち続けているグループは、実質的にBTSだけと言ってよい状況になっている。

多くが中小事務所に所属し、一度の失速が活動継続を難しくする厳しい環境の中で競争していた2013年前後の新人市場。その中でBTSが生き残った事実は、当時の生存競争の激しさを物語っている。
同世代の特徴
しかし視点を「デビュー年」という点から、「世代」というより広い枠組みに移すと、異なる景色が見えてくる。
一般的に2012年頃から2015年前後にデビューしたグループは、K-POP史において「第3世代」と呼ばれる。韓国メディアや音楽業界では、YouTubeやSNSを通じてグローバルファンダムが本格的に形成され始めた時期のアーティスト群を指す概念として広く用いられている。
この世代には、EXO、GOT7、WINNER、iKON、そして後にHYBE傘下となるSEVENTEENなどが含まれる。これらのグループはメンバーの兵役や事務所の変化など、さまざまな転換期を経験しながらも、依然として強固なファンベースを維持している。

つまり2013年という「点(同期)」で見れば多くのグループが姿を消しているが、第3世代という「面(同世代)」で見れば、国内大手事務所の育成システムやブランド力を背景に、今もK-POPの中核を担い続けているグループが少なくないのである。
なぜ「2013年前後の新人」は消えたのか
この差を生んだ要因の一つとして、やはり事務所の規模とインフラの差は無視できない。
大手事務所出身のグループは、たとえ一時的に人気が停滞しても、活動を継続できる資本力とブランド力というセーフティネットを持っている。一方で中小事務所に所属する新人グループは、アルバムの売上や音源成績が振るわなければ、活動自体が継続できなくなるケースも少なくなかった。
そうした構造の中で、BTSは別の道を切り開いた。SNSを通じてファンと直接つながる戦略によって、従来のテレビ中心のプロモーションに依存しないファンダムを形成していったのである。YouTubeやX(旧Twitter)などを通じて日常的にコンテンツを発信し続けたことは、後にK-POPのプロモーションモデルそのものを変えたとも指摘されている。

その結果、彼らを生んだBig Hit Entertainmentは急成長し、現在ではグローバル企業であるHYBEへと発展。中小事務所からスタートしたグループが、最終的には大手事務所のアーティストが並ぶ同世代の中でもトップクラスの影響力を持つ存在へと成長したのである。
現在のBTSの成功は、単なる一グループの成功物語にとどまらない。
2013年前後という過酷な新人競争の時代にデビューした多くのグループの中で生き残り、さらに国内大手事務所出身のグループが並ぶ第3世代の中でも世界的な存在となった。その歩みは、K-POPの産業構造そのものを変えた象徴的な出来事でもある。
同期の多くが姿を消した中で生き残り、同世代の強豪たちが並ぶ舞台で頂点に立った。この“2つの競争”を勝ち抜いたことこそが、BTSがK-POP史の中で特別な存在として語られる理由なのだ。
(文=スポーツソウル日本版編集部)
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