ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平がワールドシリーズ2連覇への闘志を燃やしている。しかし、延長18回に及ぶ第3戦での死闘以降は疲労感が隠せなくなっている。
激闘翌日の第4戦は先発投手として登板するも、6回4失点と苦しみ敗戦投手に。打者としても無安打に終わった。
そして、続く第5戦でも4打数無安打と、体力の限界が露わになった。ドジャース打線全体の勢いも鈍り、試合もトロント・ブルージェイズに1-6で敗北。シリーズ戦績2勝3敗と逆転を許した。
ブルージェイズにワールドシリーズ制覇の“王手”をかけられたドジャース。絶対に負けられない第6戦、運命は先発登板する山本由伸の右腕に託された。
10月28日(日本時間)に行われたワールドシリーズ第3戦は、メジャーリーグの歴史に残る激闘だった。ドジャースはブルージェイズ相手に6時間39分、延長18回におよぶ激闘の末、フレディ・フリーマンのサヨナラ本塁打で6-5の劇的勝利を収めた。
この日の主役は間違いなく大谷だった。二塁打と本塁打をそれぞれ2本ずつ放ち、ワールドシリーズ史上初となる「1試合4長打」を達成。ポストシーズン全体でも異例の“9出塁”という記録も残した。
ただ、あまりに長い延長戦によって、ドジャースはリリーフ陣をすべて使い果たしてしまう。そのとき、信じがたい光景が起きた。第2戦で9回105球の完投勝利を挙げていた山本が、「自分が投げる」と自ら志願したのだ。
山本は投手史上最高額となる総額3億2500万ドル(日本円=約463億円)の契約金に見合う“献身”を行動で示した。日本の高校野球の象徴とも言える“甲子園精神”を、メジャーリーグのワールドシリーズで体現してみせたのである。
結局、山本が第3戦で登板することはなかったが、崖っぷちで迎える第6戦で“甲子園精神”を発揮する機会が訪れた。

11月1日(日本時間)、敵地ロジャース・センターで行われる第6戦で、ドジャースは山本を先発投手に予告。トロントはエースのケビン・ゴーズマンを投入する。
ワールドシリーズで3勝2敗とリードしたチームの優勝確率は67.4%だ。ブルージェイズは本拠地で32年ぶりの世界一達成を狙う。
果たして、大谷が沈黙を破り再び生き返ることはできるのか。そして、先発マウンドに立つ“浪漫の闘魂”山本が、シリーズを振り出しに戻す好投を見せられるのか。日本人選手の活躍を韓国メディアも注目している。

 
 
    

 
           
           
          