ガールズグループFIFTY FIFTYの所属事務所ATTRAKTのチョン・ホンジュン代表が、警察によるThe Giversのアン・ソンイル代表に対する私文書偽造容疑の不起訴決定に対して、「嫌疑なしというのは話にならない」と反発した。
【注目】FIFTY FIFTY・キナ、事務所との紛争の“黒幕”を明かす
The Giversは、FIFTY FIFTYの楽曲制作を手掛けた会社だ。
ATTRAKTのチョン・ホンジュン代表は5月29日、本紙『スポーツソウル』との単独インタビューで「アン・ソンイル代表とキナの会話の録音に署名に関する内容が含まれているではないか」と述べ、警察の不起訴処分に納得できないという立場を示した。
同日、アン・ソンイル代表が率いるThe Givers 側は報道資料を配布し、「FIFTY FIFTYのキナが提起した私文書偽造および偽造文書行使容疑に関し、警察から『嫌疑なし』の処分を受け、事件は終結した」と明らかにした。
これに先立ち、2024年、キナはFIFTY FIFTYのヒット曲『Cupid』の著作権登録書類に、自身の同意なくアン・ソンイル代表が署名を使用したとして告訴していた。
The Giversは警察の不起訴決定書を引用し、「警察は告訴人（キナ）が主張する偽造文書の作成権限および偽造の有無について調査し、違法性なく著作権協会に登録されたことを確認した」とし、「The Givers がATTRAKTと業務契約を締結し、FIFTY FIFTYの音楽活動に必要な事務全般を担当していた点などから、告訴人が被疑者（アン・ソンイル代表）側に文書署名を包括的に委任したと判断するのが妥当と結論づけた」と説明した。
さらにThe Giversは、「捜査過程では両当事者の同意に基づいて対面尋問も実施されたが、実質的・法的な不利益や被害は確認されず、偽造行為に関する直接的な証拠も不足しているとして、最終的に不起訴決定が下された」と付け加えた。
しかしATTRAKTのチョン・ホンジュン代表は、「アン・ソンイル代表の録音があるにもかかわらず『嫌疑なし』とは話にならない」とし、「担当捜査官が一体何を調査したのか問いたい」と強く批判した。
また、「被害が確認されなかったというのも理解できない。キナの著作権持分が6.5％から0.5％に、本人の同意なしに無断で変更された」と主張した。
ATTRAKTは同日、アン・ソンイル代表とキナの会話を録音した音声をメディアに公開し、警察の判断に異議を唱えた。録音にはアン・ソンイル代表がキナに「君のサインは君がしたものではないよね」と語る内容が含まれていた。
ATTRAKTは声明で、「アン・ソンイル代表もこの件に関して『著作権協会への登録書類は私たちが提出した。署名に問題があるなら、それは私たちに問題があるということだ』と発言し、署名使用の経緯について直接言及した」と述べた上で、「録音にもあるように、該当発言は署名偽造に対する認識と責任を示唆する部分であるにもかかわらず、捜査機関が不起訴を決定したのは理解しがたい」と主張した。
特にATTRAKTは、「著作権に関して十分な知識がなかった新人アーティストに対し、明白な欺瞞と権利剥奪が行われた重大な犯罪であり、当社は真実を正し、アーティストの権利を守るために継続して対応していく」と強硬な姿勢を示した。
さらに「The Giversの民事・刑事訴訟における一部の結果は、事実を歪曲した一方的な主張に基づいていると判断される」とし、「すべての資料をもとに再捜査および法的責任を強く求め、アーティストの保護と正義の実現のために最後まで戦う」と強調した。
なお、キナは健康上の問題により、FIFTY FIFTYの活動を一時中断している。アン・ソンイル代表との警察による対面尋問の後、パニック障害など精神的な苦痛を訴え、今回のFIFTY FIFTYの新曲活動にも参加できなかったと伝えられている。
◇FIFTY FIFTYとは？
キナをはじめとするメンバーで構成され、2022年11月にアルバム『THE FIFTY』でデビューしたガールズグループ。当初は4人組で活動し、2023年2月に1stシングルアルバム『The Beginning: Cupid』をリリースすると、そのタイトル曲『Cupid』が大ヒット。米ビルボードのメインシングルチャート「HOT100」に25週連続チャートイン（最高順位17位）し、BLACKPINKが持っていた歴代K-POPガールズグループの連続チャートイン記録（8週連続）を大幅に更新して“中小芸能事務所の奇跡”と呼ばれた。しかし同年6月、メンバー全員が専属契約効力停止仮処分申請を提出して所属事務所と紛争し、最終的に3人が脱退してキナだけが残る結果に。キナに新しいメンバー4人（ムン・シャネル、イェウォン、ハナ、アテナ）を加えて5人組に生まれ変わり、2024年9月20日に新アルバムをリリースした。
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