韓国女子プロゴルフ(KLPGA)ツアーの『E1チャリティオープン』(賞金総額10億ウォン)で、パク・ヒョンギョン(25)が今季初優勝を飾った。約11カ月ぶりの勝利であり、通算8勝目となる。
5月25日、京畿道のフェロムクラブ(パー72・6366ヤード)で行われた最終ラウンドで、パク・ヒョンギョンはノーボギー1イーグル、4バーディーを記録し、6アンダーの66をマーク。通算16アンダー・200ストロークでホールアウトし、2位のイ・チェウン(15アンダー・201ストローク)を1打差で退けて頂点に立った。

スタート時はイ・チェウンに1打差の2位だったパク・ヒョンギョンは、5番(パー5)と8番(パー3)でバーディーを奪って単独首位に浮上。さらに9番(パー5)でのイーグルでリードを広げ、前半を3打差で折り返した。
しかし後半に入り、イ・チェウンが反撃。11番でイーグル、13番と14番で連続バーディーを決めて一時は追いつく。17番(パー4)で両者がバーディーを記録し、勝負は最終18番ホール(パー5)へもつれ込んだ。
勝敗を分けたのはこの最後のホールだった。イ・チェウンがセカンドショットを大きく左へ外し、ペナルティーエリアに入ってしまいボギー。一方のパク・ヒョンギョンはパーでまとめ、今季初優勝のゴールテープを切った。

パク・ヒョンギョンは試合後、「前半でイーグルが出て、優勝できるなら余裕を持って臨みたいと思った。でもイ・チェウン選手のプレーを見て簡単ではないと感じた。最後のホールではプレーオフも覚悟していた」と語った。
今季序盤戦では調子が上がらなかったパク・ヒョンギョンだが、先月の『ネクセン・セイントナインマスターズ』でシーズン初のトップ10入り(9位タイ)を果たして以降、安定した成績を残してきた。
以降も『ドクシンEPC選手権』9位タイ、『クリスF&C KLPGA選手権』7位タイ、『斗山マッチプレー』9位タイと、4大会連続でトップ10に名を連ね、今大会でついに優勝を手にした。

今大会の優勝により、賞金1億8000万ウォン(約2000万円)を獲得したパク・ヒョンギョンだが、その全額を寄付するという。
「もともとは13%を寄付するつもりだったけど、今日優勝して100%寄付することに決めた。この大会がチャリティーであることもあり、私もその趣旨に賛同したいと思った。困っている人たちの助けになればうれしい」

なお、2019年からKLPGAツアーに出場してきたイ・チェウンは、悲願の初優勝にあと一歩届かず、悔しさの残る準優勝に甘んじた。
◇パク・ヒョンギョン プロフィール
2000年1月7日生まれ。韓国・全羅北道出身。2018年2月に韓国女子プロゴルフ協会(KLPGA)に入会した。室内ゴルフ練習場を運営していた元プロゴルファーの父親の影響もあり、幼稚園の頃からゴルフクラブを遊び道具に。小学2年生から本格的にゴルフを始め、2014年~2017年には韓国の国家代表に選出された。2020シーズンの韓国女子ツアー国内第8戦目「ISドンソ釜山オープン」優勝後には、「25歳ぐらいのときにJLPGA(日本女子ツアー)に挑戦してみたい」とコメントして話題に。2025年5月の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」で日本女子ツアーに初参戦し、8位タイの好成績を収めた。愛称は「キューティー」と「ビューティフル」を組み合わせた「キューティフル」。