アドビシステムズは、「Flashテクノロジーによるリッチメディア配信・閲覧ソリューションの未来」と題したプレス向け説明会を開催し、Flash Videoのストリーミング配信サーバとなる「Flash Media Server」、カメラで撮影した映像をリアルタイムにストリーミング配信を行うことのできる「Flash Media Encorder」、Flash Video形式の映像をオンラインだけでなく、オフラインでも視聴することのできるメディアプレーヤ「Adobe Media Player」の紹介を行った。
Flash Media Server、およびFlash Media Encorderの紹介を行ったのは、ダイナミックメディア担当グループ プロダクトマネージャのクリス・ホック氏で、冒頭にオンラインビデオ広告市場が拡大している点や、Flash Videoの利点について解説を行った。クリス氏がFlash Videoの利点として挙げたのは「すぐに見られる」「カスタマイズ」「インタラクティブ」の3つのキーワードだ。
話はメディア配信者側へと移り、「Flash Media Server」はメディア配信者が安心・確実にFlashメディアコンテンツを配信できるプラットフォームであるだけでなく、様々なプラットフォームのユーザーが利用する、ソーシャルメディアアプリケーションの開発と配信を可能にするものであると言葉を続けた。そして、Flash Media Serverは、ソフトウェアのライセンス販売と、ASP型のストリーミングサービスの2種類の提供方法が用意されていることが紹介された。
ソフトウェアのライセンス販売を選んだ場合、ユーザーはWindowsあるいはRed Hat Linuxが動作するシステムにインストールすることでFlash Media Serverの利用が可能となる。ASP型ストリーミングサービスを選択した場合、ユーザーはコンテンツ配信サービスを行う企業(国内はJストリーム)と契約し、用意されたFlash Media Serverの機能を利用することになる。
続いてクリス氏が紹介したのはカメラで撮影した映像をリアルタイムでエンコードし、映像のストリーミング配信が行えるFlash Media Encorder(以降、FME)についてだ。これは、Windows Media Encoderや、Real Producerといったソフトの対抗製品といえるものだ。クリス氏によると直感的なGUIで使いやすく、動画のコーデックでVP6を選択可能としているため、高品質な映像を配信することができると語った。
クリス氏の次に登壇したのは、ダイナミックメディア担当グループプロダクトマネージャのクレイグ・バーベリッチ氏で、4月に米国で開催された放送メディアの総合イベント「NAB(National Association of Broadcasters)」で発表された、動画再生用のアプリケーション「Adobe Media Player(以降、AMP)」の紹介とデモンストレーションを行った。