【スピード速報(162)】台風直後にダウンロード速度が急降下、3連休直後にさらに急降下 | RBB TODAY
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【スピード速報(162)】台風直後にダウンロード速度が急降下、3連休直後にさらに急降下

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縦軸は平均速度(Mbps)、横軸は時間帯。3連休明けの13日と、台風18号による全国的な混乱が収まった9日にアップレートの急降下が見られている
  • 縦軸は平均速度(Mbps)、横軸は時間帯。3連休明けの13日と、台風18号による全国的な混乱が収まった9日にアップレートの急降下が見られている
【スピード速報】はhttp://speed.rbbtoday.com/の1週間分の計測データをもとに各種の統計データを速報でお伝えする。このサイトはIXに計測専用サーバを置き、月間計測数は数十万を超え、統計データとしても十分な精度と信頼性を持っている。

 今回は第160回「シルバーウィーク終了直後にアップ速度が急降下」でいただいたリクエストにお応えして、10月の台風18号直撃から体育の日の3連休までのスピード傾向をお伝えする。10月7日(水)〜13日(火)の全測定データを無条件に用いて、2時間を単位とする時間帯ごとの平均ダウンロード速度(ダウンレート)と平均アップロード速度(アップレート)を算出し、グラフ化した。

 日本列島を直撃した台風18号は10月8日(木)未明に上陸し、36都道府県で100人以上が死傷するなどの全国的な被害を出した。また、風雨による交通網の混乱もあって多くの企業・学校が休業を余儀なくされた。ちなみに、筆者自身も大学へ講義にでかけたが電車の運休や遅れで4時間近くかかり、しかも、到着してみたら休講になっていた。ということで、この全国的な災難がネットワークスピードに与えた影響を、その後の3連休と比べてみよう。

 見ての通り、この期間のダウンレートのピーク時間帯は13日(火)の4〜5時台で42.8Mbpsであった。体育の日の3連休直後の早朝であり、ダウンレートはこの時間帯をピークに非常に急速に低下している。その結果、最遅時間帯もこの日の14〜15時台であり、ピークの半分にも満たない18.7Mbpsまで落ち込んでいる。また、アップレートの谷もこの時間帯で11.4Mbpsという低さである。1日の間に週間速度のピークと谷が現れることはまれであり、しかも、アップレートの谷も同時という、非常に極端な事例といえるだろう。

 そして、アップレートのピーク時間帯は9日(金)の2〜3時台であり、台風18号による全国的な混乱が北日本を除いて収まった時間帯であった。また、この期間のダウンレート2位もこの時間帯であり、グラフ中に「!」で示したとおり、10〜11時台に向かって急降下している。ごらんの通り、このパターンは13日の急降下をやや小規模にした形で非常に似ていることが興味深い。

 この9日と13日の速度の極端な谷はどちらも昼ごろのビジネスタイムであり、9日の前の7〜8日は台風で、13日の前は3連休と、ビジネス活動が停滞していた時期だったことから、その影響で非常に多くのビジネス利用が集中したことが原因ではなかろうか。特に、13日昼のアップレートの低さは、第160回「シルバーウィーク終了直後にアップ速度が急降下」で紹介した、シルバーウィーク明けの9月24日に似ていることから、インターネットのビジネス利用の集中が起こりやすいタイミングだと考えられる。

 この連載では、これまで「特異な速度傾向が現れやすい期間」として連休をターゲットに分析してきたが、今回のような大型台風でも規模は小さいながらも似通った傾向が見られることがわかった。今後も、いろいろなタイミングで傾向を明らかにしていこう。
《平野正喜》
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