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【Interop Tokyo 2008〜事前見所チェック】RAIDに代わる新たなスタンダードになるか!? ストレージ業界の新潮流アイシロンのクラスタストレージ

 従来の手法とはまったく異なる革新的なアプローチによって、業界から高い評価を受けているアイシロン・システムズの「Isilon IQ クラスタ ストレージ」。同製品は、メディア&エンターテインメント、インターネットサービス、マニュファクチャリング、ライフサイエンスといった幅広い分野で、約800社もの世界的な企業に採用されている。急成長を遂げるアイシロン・システムズ日本法人の関根悟氏に、ストレージ業界の動向、IQファミリーのメリット、今後の展開、Interop Tokyo 2008に出展する同社ブースの見どころなどについて話を聞いた。

アイシロン・システムズ 取締役 マーケティング本部長の関根悟氏

──最近ストレージ業界の動向に何か変化の兆しはありますか?

 日本法人を立ち上げて市場に参入した3年前からこの1年ほど前まで、国内ユーザーにストレージ容量で4TBという数字を出すと、大きくてまだ必要がないというイメージを抱く方も多かったように感じていました。ところが最近では、このぐらいの容量でも当たり前の状況になってきたようです。これには、非構造化データやデジタルコンテンツなどが爆発的に増加し、企業でも大容量ストレージに対する投資が違和感なく行われるようになってきた背景があると思います。そのような中で、我々が提供する「Isilon IQクラスタ ストレージ」が、パフォーマンス、運用、コスト面のニーズに大きく応える製品としてユーザーから期待されていると考えています。

アイシロン・システムズの「Isilon IQクラスタ ストレージファミリー」。高性能アプリケーションからエンタープライズアーカイブ、D2Dバックアップ、災害対策まで幅広いストレージニーズに対応できるラインアップを取り揃えている

──現在、主にどのような企業でIsilon IQクラスタ ストレージが採用されているのでしょうか?

 導入企業には、スループットやパフォーマンス面での優位性からIsilon IQクラスタ ストレージを採用いただくケースと、ビジネスの成長に合わせてストレージをモジュラー型で拡張できる「Pay-As-You-Grow」という考え方にメリットを感じて採用いただくケースがあります。前者のユーザーは、製造分野やゲーム・映像などの制作分野が多く、後者のユーザーは、ビジネスの成長がとても早くて、それに見合うストレージが必要なWeb2.0時代に代表される企業が主流です。

 特にデータを利用して自らのビジネスを成立させたい企業は、貴重なデータを捨てたり、アクセスしづらい場所にデータを追いやることはできません。ビジネスの売り上げを導く原資として、高速にアクセスできる場所にデータを格納し続ける必要があります。Isilon IQクラスタ ストレージは、複雑なデータストアや管理コストの問題を解決し、ビジネスの成長に応じて拡張できるソリューションです。この3年間で、国内での我々の認知度も高まりました。ワールドワイドでは、myspace.com(マイスペース)やSecond Life(リンデン・ラボ)、Kodak(コダック)などの著名な企業にIsilon IQクラスタ ストレージをご採用いただいております。

──従来のRAIDストレージと比べた、御社のクラスタ ストレージの優位性とは?

 これまでRAIDストレージは当たり前のように使われてきましたが、RAIDが世に登場したのは1988年のことで、20年前の技術なのです。もともとRAIDはデータ保護のために開発されたものですが、アイシロンはデータ保護のみならず、これらのデータをビジネス上で快適に活用できる新しいクラスタ ストレージ技術を考え出しました。コアとなるアーキテクチャが独自であるため、従来のRAIDと比較して優位性があり、非構造化データの高速アクセスや比類のないデータ保護レベルを提供できます。

 まずIQファミリーが持つ優位性として、ストレージ拡張の容易さがあげられます。IQファミリーは、独自OSとして「OneFS」を搭載しているため、クラスタ内のノードを超えて真にデータを分散し、インテリジェントにストライプします。これにより、拡張が容易な単一共有ストレージプールを構築することができます。従来のRAIDストレージで大容量データ領域を確保するには、容量制限の関係から多数のボリュームが必要になり、管理も複雑でした。

 クルマに例えて説明しましょう。たとえば5人乗りのクルマを購入した場合、あとで家族が7人に増えたりすると、新たに大きなクルマに買い換える必要があります。従来のRAIDストレージは、いわば特注で無理やり7人乗りのクルマに改造するというイメージでした。一方、アイシロンのクラスタ ストレージは、最初から5人乗りのクルマを列車のようにつなげて牽引していくイメージで設計されています。もちろん我々の製品でなくてもストレージ拡張は可能ですが、もともとの仕様にもとづいてストレージを無理なく拡張できる点が大きなメリットにつながるのです。

独自OSの「OneFS」。OneFSによって、巨大なRAIDボックスのようなイメージでシステムを構築できる。ボックス全体が単一ファイルシステムであり、データの完全性を提供するソフトウェアや、ファイルへアクセスするプロトコルも実装済みだ

──ストレージ容量の追加を僅か60秒足らずで実現できるというのは本当ですか?

 これを聞くと皆さん驚かれますが、そのとおりです。Isilon IQクラスタ ストレージをラックに設置すれば、100TB以上のクラスタ構成から設定までを約10分で実現することができます。さらにストレージ容量の追加は、ダウンタイムを発生させず、60秒以内という短時間で実施できるのです。クラスタに追加されたノードは、既存ポリシーとシステム設定を引き継ぎ、AutoBalance機能によってデータをリアルタイムに自動再配置してくれます。最初からIsilon IQクラスタ ストレージを使っているユーザーは、このようにストレージの導入・拡張があまりにも簡単に行えるため、従来の作業も簡単であると錯覚してしまう方もいるようです。しかし、ストレージの導入・拡張は本来とても面倒な作業で、管理者にとっては苦労の種でした。

 またストレージを新規に導入すると、ハードウェア費用に加え、サービスや設計などの費用が数百万円も別に掛かってしまいます。Isilon IQクラスタ ストレージは設計も一切不要で、誰でも簡単に拡張作業が行えるため、そのコストがほとんど発生しません。製品導入を決定した後は、どのモデルを採用するのか、何台を導入するのか、という点を決めさえすれば、ほかに何も考える必要がないのです。人的コストが抑えられるため、それをハードウェア投資に補填することもできるでしょう。一度でも我々の製品を導入すると、もう手放せなくなると思います。

──ストレージ拡張のほかに、Isilon IQクラスタ ストレージにはどのような優位性がありますか?

 運用面や可用性に関しても優位性があります。たとえば、通常のRAIDストレージでRAID5からRAID6にレベルを変更したいときは、いったんデータを別のストレージにバックアップして、元のストレージをフォーマットしてからRAIDレベルの設定作業をやり直し、再びデータをストレージにリストアする必要があります。このような作業が大変なのです。IQファミリーの場合は、システムの設定・変更をWebベースの管理コンソール上から数クリックで行えるため、作業性や運用・管理性という観点からも従来のRAIDストレージとはまったく違うメリットを提供しています。また1つのボリュームの中に、RAID5、RAID6、RAID1というように、異なるレベルでも共存可能な点も大きな特徴です。

 可用性についても、OneFSに採用されているFlexProtect-AP機能によって、すべてのデータとエラー修正情報をクラスタ全体にまたがって自動分散できるため、もし複数のディスクに障害が発生したとしても、データの完全性を保つことができます。我々は、このクラスタストレージを、「RAIDに代わる新たなスタンダード」として位置づけられるように発展させていく意気込みで活動しています。

Webベースの管理インタフェースを採用し、管理を簡素化できる。クラスタのパフォーマンスや、容量の使用状況、クォータ、モニタリング、システム診断、複製ジョブ管理などのほか、ノードの追加や削除もマウスクリックで行える

──今後の展開として、注力していきたい分野はありますか?

 Isilon IQクラスタ ストレージは、Web2.0分野やメディアエンタテインメントなどの制作分野において高く評価していただき、知名度も高くなってきました。とはいえ、製造分野に関しては、まだ入り込む余地があると考えています。この分野は、従来のストレージに対するスループットの課題も残っています。CAD/CAM/CAEなどのEDA分野は、個々のファイル容量や全体ボリュームも大きくなる傾向があります。そのような場合に、OneFSのTrueScale技術によってスケールメリットを発揮できる点も強みです。

 用途やワークフローの要件に基づいて、パフォーマンスと容量をリニア、あるいは個別に拡張することができます。Isilon IQクラスタ ストレージは、ノードを追加するほどスループットが向上し、単一クラスタで最高10GB/秒のスループットと4TBから1.6PBまでの容量拡張を実現できます。このように製造分野でのニーズに対しても適しているため、今後はこの分野にフォーカスしながら活動したいと考えています。

 また放送分野についても展開していく方向です。この業界は、過去のコンテンツをデジタル化して再利用する動きが本格化しつつあります。アナログからデジタルへの移行、フルハイビジョン化への動きを考えても、従来システムではカバーできなくなっています。今年から新しいインフラへの投資も始まると予想されます。この分野へも積極的なアプローチをかけていきたいと思います。

関根悟氏

──Interop Tokyo 2008では、御社の製品も出展されます。見どころは何でしょうか?

 Interopはネットワークにかかわる最大級の総合イベントですが、まだIQファミリーについてご存じない方も多いと思います。我々としては、従来とまったく異なる革新的なアイシロンのアーキテクチャーを何度も何度も繰り返し来場者の皆様にお披露目し、その良さを知っていただきたいと考えています。同時に今回のInterop Tokyoでは、ブロードバンドタワー、日立情報システムズ、NECソフトといったパートナー企業にも、WAN高速化やメールアーカイブ、ディザスターリカバリーなどの仕組みにおいて、Isilon IQクラスタ ストレージを活用したソリューションを提示していただく予定です。新しい活用法とともに、いまユーザー側で困っている課題の解決策を見つけられると思いますので、ぜひブースにお立ち寄りください。
(井上猛雄@RBB 2008年6月6日 23:50)
キーワード: アイシロン クラスタストレージ ストレージ RAID Interop

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