富士通、分散ストレージの性能低下を解消する新技術を開発……アクセス集中を約70%緩和 | RBB TODAY
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富士通、分散ストレージの性能低下を解消する新技術を開発……アクセス集中を約70%緩和

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アクセス集中度分析機構
  • アクセス集中度分析機構
  • 人気データへのアクセス集中による性能低下
  • 人気度推定エンジン
  • 本技術適用によるアクセス集中時の各サーバへのアクセス頻度の変化
  • 負荷状態とデータ種別による各方式の相対アクセス時間
 富士通研究所は30日、分散ストレージにおいて人気データへのアクセス集中を自動的に解消して、ユーザーのアクセス時間の悪化を抑える新技術を発表した。

 分散ストレージは、複数のサーバを組み合わせて1つのストレージ装置とし、同じデータの複製(レプリカ)を複数のサーバが同時に持つことでデータの信頼性とアクセス性能を高めている。しかし、格納された特定のデータへのアクセスが極端に増加すると、そのデータを持つサーバの負荷が増大し、ユーザーのアクセス時間が著しく長くなる問題があった。

 新技術では、突発的に人気が出たデータを即座に検出し、そのレプリカを増やすことでサーバへのアクセスを自動的に平準化させる「レプリカ数動的調整機構(Adaptive Replication Degree)」を開発。急激なアクセス集中を検出するために、最近のアクセスに重みを付けた人気度(重み付き人気度)を少ないメモリ量で推定する人気度推定エンジン、増減させるレプリカ数を、アクセス集中している期間のアクセス頻度に合わせて変化させるアクセス集中度分析技術などにより構成されている。

 この技術を分散オブジェクトストレージに適用し、インターネット上でアクセス集中が発生したケースで評価したところ、アクセス集中を約70%緩和でき、アクセス時間に10倍以上の差が出ることが確認されたという。本技術により、あらかじめアクセスのパターンを予測することが困難なICTシステムの安定運用が可能となる見込み。
《冨岡晶》
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