【富士通フォーラム2008 Vol.12】仮想化スイッチを活用しストレージ統合を実現 | RBB TODAY
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【富士通フォーラム2008 Vol.12】仮想化スイッチを活用しストレージ統合を実現

エンタープライズ その他
ブースで説明をするストレージシステム事業本部の大村英明氏
  • ブースで説明をするストレージシステム事業本部の大村英明氏
  • 活用/適用イメージ
  • デモに使われたシステム、ラック下段に制御用のサーバ(PRIMERGY RX300)が、その上にバーチャリゼーションスイッチ「ETERNUS VS900」が2台設置されている
  • ETERNUS VS900の前面パネル。前面にSAN接続用のファイバチャネル・ポートが並ぶ
  • ストレージ管理ソフトウェア「ETERNUS SF Storage Cruiser」の画面。見えているのは「新規ディスク作成」画面で、ディスクの名称とRAIDレベル、容量を指定するだけでストレージ・プールから必要な容量が確保される
  • 「候補選出」ボタンをクリックすると、新規ディスクを作成するのに適切だと思われる物理ストレージ・デバイスをソフトウェアが自動的に選択し、提案してくれる。管理者は詳細を把握していなくても、推奨された内容に問題がなければそれを受け入れるだけで簡単にディスク作成作業が完了する
  • 「ETERNUS SF Storage Cruiser」が管理している仮想ストレージプールを構成している物理ディスクの一覧を表示したところ。仮想ストレージプールと物理デバイスの関連付けが常に把握可能であることで、物理デバイスの状態に関して無関心ではいられない管理者にとっても安心して利用できるツールとなっている
 「富士通フォーラム2008」で、バーチャリゼーションスイッチ「ETERNUS VS900」をストレージ管理ソフトウェア「ETERNUS SF Storage Cruiser」と組み合わせて実現したストレージ仮想化環境のデモとして「ストレージ仮想化により複雑なシステム管理を大幅に簡素化」というテーマのデモが行われている。

 VS900はSANスイッチで定評のあるベンダーであるブロケードのハードウェアに、ブロケードと富士通が共同開発した仮想化ソフトウェアを組み合わせた仮想化SANスイッチだ。VS900を富士通のETERNUSストレージと組み合わせ、さらにストレージ運用管理ソフトウェアを利用することで、仮想環境と物理環境の対応付けを把握しつつ、より抽象度の高い管理が実現できる。

 デモでは、2台のVS900に接続された2台のストレージ(ETERNUS8000/ETERNUS4000)を仮想化した巨大な「ストレージプール」を生成し、そこから任意のサーバに任意のサイズの領域を割り当てる、という操作が示された。

 複数のストレージ・デバイスを仮想化された巨大なストレージ・プールに統合する機能は多くのストレージ仮想化製品が実現しているいわば標準的な機能だが、VS900とETERNUSの組み合わせでは、デバイス名やLUN番号など、物理層の詳細情報を管理ソフトウェアから参照できるため、物理デバイスを意識しつつ、仮想化のメリットも享受する、といった管理が自然に実現できる点がメリットとなる。たとえば、今回のように機種の異なるストレージが混在している場合、アクセス速度やキャッシュ容量といった性能の差やハードウェアレベルの特徴を踏まえ、どの用途にどのストレージの領域を割り当てるか、といった判断が可能になる。完全に仮想化されてしまい、管理者からはストレージ・プールしか見えない、という環境に比べ、物理デバイスとの関連付けが維持されている分、管理者にとっては馴染みやすい環境だといえるだろう。

 このほか、デモでは「データ移行(マイグレーション)」時のアドバンテージも紹介された。VS900を利用した仮想化では、仮想ディスクを構成する物理領域を、サーバからのアクセスを維持したまま移動することが可能だ。ストレージ・デバイスの更新など、データを丸ごと新ハードウェアに移動するような場合でも、業務やサービスを停止する必要は一切無く、サーバからは通常どおりにデータアクセスが可能な状態を維持しつつ、実際のデータ領域は順次新ハードウェアに移動する、という操作が可能だ。業務中のシステム更新が可能になることで、運用管理者の負担も大幅に軽減されるはずだ。
《渡邉利和》
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