BSA、世界20か国の「職場PCの私的利用」について調査——日本は平均以上だが4割が規制なし | RBB TODAY
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BSA、世界20か国の「職場PCの私的利用」について調査——日本は平均以上だが4割が規制なし

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 国際的なビジネスソフトウェアの業界団体であるビジネス ソフトウェア アライアンス(BSA)は8日に、「職場パソコンの私的利用」についての調査結果を発表した。

 調査会社RTストラテジーズ社に依頼して、世界20か国(アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、フランス、ドイツ、インドネシア、イタリア、日本、メキシコ、オランダ、ポーランド、ロシア、シンガポール、韓国、スペイン、スウェーデン、トルコ、英国、米国)の会社従業員を対象に、ネットアンケートを実施したもの。同調査によると、職場パソコンの私的利用について「制限されている」と回答した人の割合が日本では56%となっている。世界平均は45%なので、日本は比較的、パソコンの私的利用者が少ないと言える。

 また、制限があることについてどう思うか質問したところ、「生産性を向上させるため」と思う人の割合が16%(世界平均21%)であるのに対し、「セキュリティ上の理由から」と思う人の割合が59%(世界平均48%)と、コンピュータの安全性を掲げる人が圧倒的に多かった。さらに、コンピュータ利用について危険性のある行為について質問をしたところ、日本では「絶対にしない」行為として、「心当たりのない差出人からのメールを開いたり、リンクをクリックしたり、添付ファイルを開いたりすること」が74%(世界平均52%)で「心配しない」「少し心配」、「心当たりのない差出人からのジョークやチェーンメールを他人に転送すること」が72%(世界平均27%)、「仕事と関係のない音楽やビデオ鑑賞用のソフトウェアをダウンロードすること」が50%(世界平均33%)、「ネットオークションから商品を購入すること」が43%(世界平均28%)と、危険行為に対しても敏感であることが伺えた。セキュリティ知識と危機意識を持った従業員の割合も、比較的多いと言えるだろう。

 しかしWinnyに代表される日本独自の流行を見せる脅威もあるため、単純な世界平均との比較は意味をなさない。とくに「56%もの会社が、私的使用を制限している」ととるか、「56%の会社しか、私的使用を制限していない」ととるか、評価が分かれるところだ。BSA日本事務局長の竹下千恵氏は、「日本が世界的にみて、ネットやコンピュータの安全利用に関して意識が高いのは大変喜ばしいことだと思います。一方で、日本でも4割以上が職場パソコンの私的利用が制限されていないという結果が出ています。2008年は、日本版SOX法元年。ぜひいま一度、インストールされているソフトウェアのライセンス点検をはじめ、会社規定を見直して、より安全で信頼できるデジタル環境で仕事ができるよう、2008年をスタートさせていただければと願っています」と、さらなる注意を呼びかけている。

◆職場パソコンの私的利用チェックリスト7
1. 職場パソコンの業務外ネット利用に関する会社規定を読むこと。
2. 会社規定がない場合でも、心当たりのない差出人からのメール開いたり、ショップのディスカウントやクーポンなどをダウンロードしたりする際には注意すること。
3. ネットから商品を購入したり、旅行の申し込みをしたりする際には、支払い情報を送信する前に、ネット環境が安全かどうか必ず確認すること。
4. 返品、返金、送料、取引条件、機密保持、プライバシー保護に関する取引条件を確認すること。
5. 安全でないウェブサイト上で個人情報を共有しないこと。(個人情報を盗用される危険がある)
6. ネットオークションサイトで入手したソフトウェアのうち、会社から認められていないソフトウェアをダウンロードすること。(このようなソフトウェアをダウンロードするとウイルスやスパイウェアが侵入するリスクを会社に負わせることになる)
7. 知らない供給元から何かをダウンロードすること。(Eメールがスパムであるかどうかの目安としては、心当たりのなり差出人、件名のタイプミスや誤字脱字、通常ではありえないほどの価格であることが挙げられる)
《冨岡晶》
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