ライブ!ユニバース、4/9の「ハイブリッド日食」配信で10種類の実験を実施 | RBB TODAY
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ライブ!ユニバース、4/9の「ハイブリッド日食」配信で10種類の実験を実施

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 天文現象などをネット中継する非営利団体「ライブ!ユニバース」は、日本時間の4月9日(土)に観測される「金環・皆既日食」、通称ハイブリッド日食をインターネットライブ中継するプロジェクト「LIVE! ECLIPSE(ライブ・エクリプス)2005」を実施する。

 ライブ!ユニバースでは、このプロジェクトを通して、ネットワーク技術向上に貢献することを目的に、以下の10種類の実験を行う。

(1)Flash Videoを用いたライブ配信
 日本最大規模のFlash Videoライブ配信へ挑戦する
(2)ストリーム配信の受信品質評価
 ストリーム受信品質の向上へ向けて、データの蓄積を行う
(3)日本語ドメイン名に対するアクセス評価
 日本語ドメイン「http://日食中継.JP/」を用意しユーザの利便性等を調査する
(4)超高速ハードウェアWebサーバによる性能評価
 LSI上に構築・設置されたサーバおよびコンテンツで高速ブラウジングを提供する
(5)観測地からのライブ映像集信システム
 衛星電話を用い世界中どこからでもリアルタイム中継が可能であることを実証する
(6)広域ライブストリーム配信システム
 国内にエンコーディングセンターを設営しさまざまなメディアで配信する
(7)ライブ中継用Webコンテンツ生成
 Webの全体設計やコンテンツ作成を行う
(8)携帯電話端末向け動画配信システム
 携帯電話が次世代動画配信プラットフォームと成り得るかを探る
(9)DNSによる広域負荷分散方式の評価
 さまざまなISPにある配信サーバからユーザにとって最適なサーバを選択できる
(10)広域への高品位映像伝送評価
 ハイビジョンによる次世代映像伝送のトライアルを実施する

 実験は、十人以上のチームで取り組むものもあれば、単独で行うものもあり、発案者は自らリーダーとなり、プロジェクトマネージャーへの申請、メンバーの確保、実験の準備から当日の運用までを取りまとめる。プロジェクトマネージャーでライブ!ユニバース理事の山本文治氏はこの実験について、以下のようにコメントしている。

 「各実験リーダーは、自分のテーマをもって参加しています。この日食中継を通じて製品やサービスに反映したいという場合もありますし、データを収拾し学術的な貢献を目指す人もいます。このように各々の意志が多岐にわたっていても、それをプロジェクトとして吸収できるのが日食中継のよいところです。ライブ!ユニバースは、このような自由な参加形態を通じて、最先端のネットワーク技術の向上を通して世に貢献することを誇りとしています。今回の実験の中ではFlash Videoライブ配信と、ハードウェアWebサーバの二つの実験に注目しています。Flash Video配信は動画の配信方法を変えていくとして、いま非常に注目を集めている技術です。今回は日本最大規模の配信に挑戦します。ハードウェアWebサーバも世界初の技術であり、国内外からの短時間に集中したアクセスをさばきつつ、ユーザへいかに快適なブラウジングを提供するかがテーマとなっています。コンテンツとして注目度が高く、しかも言語や文化の壁を越える「日食」という普遍的なコンテンツがあるからこそ、成立する実験といえます」

 4月9日に観測される日食は、月と太陽の見かけの大きさが、太平洋上の2点(ニュージーランド沖と中米沖)で同じになるため、この2点間では月が太陽面を完全に覆う皆既日食に、この両側では太陽面が環状に残る金環日食になるという非常に珍しい現象である。前回は1987年に観測され、次回は2013年に起こるという。ライブ!ユニバースはこの天体現象を、パナマのペノノメと太平洋上の2地点からライブ中継する。中継時間は4月9日午前5時から午前8時の予定となっている。
《編集部》
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