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【IP.net速報】コンテンツ配信の可能性とリスク(前編)--BBに生き残りをかけるTOKYO FM/実証イベントから課題を探るトレソーラ

 東京ビックサイトにて開催中(2月26日〜28日)の「IP.net JAPAN 2003」において、最終日の28日に開催されたコンファレンスより、TOKYO FM(エフエム東京)、トレソーラ(フジテレビ・TBS・テレビ朝日)、BROBA(NTT-BB)、スカイパーフェクト・コミュニケーションズの各社各様のコンテンツ事業への取り組みについて紹介する(前編)。



■ブロードバンドに生き残りをかける
 TOKYO FM


ブロードバンドコンテンツ配信の重要性について語るエフエム東京の伊達寛 常務
 講演を行った4社のうちでもっともブロードバンド配信に積極的な姿勢を示したのは全国FM38局をネットワークするTOKYO FMだ。「ブロードバンド時代のTOKYO FMの戦略」と題する講演で伊達寛 常務は、同社におけるブロードバンドコンテンツ配信の重要性について語った。

 TOKYO FMは、広告効果があり、購買力が期待できるF1M1層と呼ばれる20歳から34歳の男女をメインターゲットに、放送(TOKYO FM)と通信(iiVチャンネル)の融合に生き残りをかける。

 今年スタートする放送のデジタル化により、テレビとラジオの垣根が取り払われる。これをきっかけに、同社では映像制作部門を設立し、専用端末による「見えるラジオ」、ブロードバンド、携帯電話などを通じて積極的に映像配信を行っていく。

 また同社は“ワンソース・マルチユース”をキーワードに、ラジオ、テレビ(東京MXテレビと提携)、ブロードバンドによるコンテンツの3元同時配信を行う。これにより、これまで単独で機能してきた既存メディアにブロードバンドを融合させ、メディア価値の相乗効果を狙う。さらにラジオだけでは限界が見えてきた新たな利用者の取り込みにブロードバンドを利用。視聴者のメディア接触時間を拡大し、テレビに迫る生活に密着したメディアを形成していきたい考えを示した。

■Chance!@トレソーラから見えたもの
 トレソーラ


 コンテンツ配信のさまざまな課題について語るトレソーラの原田俊明 社長
 昨年、フジテレビ、テレビ朝日、TBSの民放3社を中心に設立されたトレソーラからは原田俊明 社長が「テレビ番組を有料ブロードバンド配信〜実証イベントの成果が示すもの〜」をテーマに「Chance!@トレソーラ」の検証結果を中心に講演した。

 「Chance!@トレソーラ」は「ブロードバンドにおけるテレビ番組のニーズの検証」「ビジネスモデルの模索」「視聴動向の分析」「プロモーション効果の検証」などを目的に昨年9月から11月までの3か月間行われた実証イベントで、ドラマ、バラエティなど80年代から90年代を中心とする人気番組を月額1,000円で有料配信したもの。

 検証結果から、一般にPCで視聴するには不向きと言われる「長時間におよぶ映像」「連続ストーリー系」コンテンツであるが、意外にも「1話約45分間の連続ドラマ」に人気が集中したことがわかった。その背景には、観始めたら結末が気になるという視聴者の心理があるようだ。これに関連して、前月配信終了分を有料配信したプレミアコンテンツもまずまずの成果を上げたという。

 さらに、月間1,650PVと中〜大規模サイト並みの集客を達成したこと、有料サイトとしては高い購入率(同社調査では一般的なサイトの約3倍)を達成したことを明らかにしながらも、原田社長は「権利処理の未整備」「端末環境の多様化」「コンテンツ保護とユーザビリティの兼ね合い」「業務フローの確立」など、現在のコンテンツ配信事業には課題が山積みであるという見方を示した。また品質保証向上における配信コスト増も大きな課題であり解決策として「社会インフラとしての整備に期待したい」と語った。

 実証イベントで先にあげたさまざまな課題が浮き彫りになったわけだが、同社は有料コンテンツ配信を否定するわけではない。今後は「コンテンツ集約のさらなる充実」「サービスモデルの拡張」に取り組む方針だ。最後に原田社長は“夢”と前置きをしながらも「権利関係がクリアできるなら、キムタク出演の人気のドラマなどを放送直後に配信するようなサービスも提供したい」と締めくった。
(RBB TODAY 2003年3月1日 00:02)


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