イー・アクセス、「BBTecが訴訟を検討」の報道にコメント。BBTec主張に正当な根拠はない、と | RBB TODAY
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イー・アクセス、「BBTecが訴訟を検討」の報道にコメント。BBTec主張に正当な根拠はない、と

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 イー・アクセスは22日、ビー・ビー・テクノロジー(BBTec)が情報通信技術委員会(TTC)への動議を提出、あわせてイー・アクセスによる「営業妨害」行為に対して訴訟提起を検討しているとした報道についてコメントを発表した。今回の騒動について、関係当事者から文書での発表がなされるのはこれが初めて。

 イー・アクセスは、これまでBBTecがYahoo!BB 12Mサービスで採用している「G.992.1 AnnexA.ex」(以下、AnnexA.ex)は、クロストーク(漏話)発生時に他の通信サービスへの干渉を発生させる可能性があると指摘していたが、BBTecの孫社長は干渉による他の通信サービスへの影響はないとし、イー・アクセス側の主張を「営業妨害」だとしていた。

 イー・アクセスの発表した文書によれば、BBTecまたは孫社長からの抗議はこれまで「直接的には、公式にも非公式にも」ないという。また、以前にAnnexA.exによって干渉が起きる可能性があるという説明をしてきたのは実験結果や計算結果に基づくもので、BBTecを名指ししておらず、営業妨害にはあたらないとして、BBTecの主張は根拠がないものだと述べている。

 ビー・ビー・テクノロジー側としては、AnnexA.exというITU-T標準に準拠しているので問題はないという立場だが、AnnexAもAnnexA.exも、日本のISDNサービス(INSネット64)と周波数帯域の重なる部分を常時通信に使うプロトコルであり、そのため、通信タイミングをISDNと同期させて干渉を防ぐようデザインされたAnnexCが使用されているという経緯がある。したがって、ITU-T準拠といっても、そのまま日本で使用するのに適しているかどうかは別の問題だ。特にAnnexA.exは、これまで上り側帯域にのみ使用されていた周波数帯域(ISDNと重複する)を、周波数オーバーラップによって下りにも使っている。このため、他のサービスとの干渉が懸念されているのである。

 干渉によるトラブルが起きないようリスク要因は事前に取り除いておくべきだと主張するイー・アクセスと、確率的に低いトラブルであれば事前規制を行わず起きてから対処すればよいというスタンスのBBTecの議論は、なかなかかみ合うことはなさそうだ。
《RBB TODAY》
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