コインランドリービジネスが右肩上がり!新規参入活発化 | RBB TODAY

コインランドリービジネスが右肩上がり!新規参入活発化

ビジネス マーケット

会場では参加者に向けて、ビジネスを成功させる秘訣が書かれたレジュメが配られた
  • 会場では参加者に向けて、ビジネスを成功させる秘訣が書かれたレジュメが配られた
  • 株式会社日本売上げアップ研究所代表取締役の中西正人氏
  • とにかく早期回収し、店舗の拡大やリニューアルといった、次の戦略を考えることが重要と話す中西氏
【記事のポイント】
▼成功のボーダーラインは「投資総額÷2=目標売り上げ」
▼業界は現状、導入機械と価格で競うタームにある
▼ターゲットとする生活導線は車、立地やアクセスのしやすさが重要


 コインランドリービジネスが右肩上がりの成長を続けている。事業者による新規参入の動きも活発化しているが、投資額やその回収期間、店舗運営に必要となる知識といった疑問が多いのもこの業界の特徴だ。12月2日には国内唯一のコインランドリービジネスに特化した展示会「第1回国際コインランドリーEXPO 2016」が開催されたが、会場で行われたセミナーには、ビジネスのヒントをつかもうと多くの聴講者が集まっている。

 特にコインランドリービジネスの初心者に人気だったのが、3日に行われたセミナー「今からでも遅くないコインランドリービジネス」だ。講師はクリーニング店の経営コンサルタントを務める中西正人氏。コインランドリーをこれから開業したい人に向けて、どうやって売り上げを上げるのか、ライバル店と差をつけるために必要な要素などを解説している。

■コインランドリーの売り上げは、投資総額÷2がひとつの目安

 中西氏は自らもコインランドリー店を開業し、3年目で初期投資を回収し、4年目からは利益を出している。各店舗の売り上げレベルは、中西氏の経験上、実感的なイメージで掴めるという。例えば、A級繁盛店と言われるコインランドリーは、店の前を通った時に「いつも1台は動いている」状態で、年間売上高は700~800万円台にのぼる。その上のS級超繁盛店になると、「いつも2台くらいは動いている」状態で、1ヶ月に100万円以上を売り上げる。

 コインランドリーは異業種と比べて、売り上げの差がつきづらい傾向にある。飲食では見た目で繁盛店がわかり、売り上げも5、6倍の差をつけることはザラだ。一方、コインランドリーは安定しているが、頑張っても売り上げがそれほど伸びないという特徴がある。

 また、コインランドリーは投資額で見ると、一般的には1000~2500万円は必要だ。投資に必要なものは、「機械系(機材、設置費用)」に1000~1800万、「店舗系(改装、看板、照明など)」に100~800万円は見ておく必要がある。

 その上で成否を見極める基準となる計算式が、「投資総額÷2=目標売り上げ」とのことだ。よく比較されるのはマンション投資で、これは利回り10%で初期投資を10年で回収するモデル。一方、コインランドリーはそれ以上の成果が求められる。合格ラインは「投資総額÷3=必達売り上げ」。これをボーダーラインとして、それ以下なら銀行に預金した方が良いと中西氏は釘をさす。


■ライバル店に勝つ方法論とは?

 近年では需要の高まりに合わせて、コインランドリー店の開業が増えている。これから開業するには、ライバルに負けない経営力を持つ店を作ることが大切だ。そこで気になるのは、売り上げを向上させる方法。中西氏によると代表的な4要素を押さえることが重要だという。

 まず基本は「商品力」。コインランドリーの一番の肝は「機械」にある。ライバル店の品揃えをチェックし、自分の店の構成を考えるべきだろう。構成方法は相手の商品構成に合わせた「包み込み」と、相手と違うものを並べる「差別化」の2つ。コインランドリーは接客がない分、最新の機械や値段の安さで鞍替えする利用者も多いそうだ。つまり、ライバル店をよく見ることが、確実で簡単な市場調査となる。

 次は立地や入りやすさなどの「店舗力」。店の前を通行する車の台数は、1時間に800台を目安にする必要がある。周辺に住んでいる人の生活導線を調べておくこともポイントだ。

 さらに、3つ目の要素としては「接客力」が挙げられた。無人とはいえ、掃除をするパートやアルバイトには、にっこり笑って「こんにちは」と言える人を雇うことが大切となる。無人であるがゆえに、手描きのPOPを多用するなど、人の気配を感じさせることが繁盛店への第一歩だ。

 そして、最後の要素となる「販売促進力」は、チラシやポスターポップなどをうまく使うこと。チラシはとても重要で、中西氏の店舗では月1回以上のペースで5000~1万枚のチラシを配っているのだとか。内容は安さを主張するのではなく、どんな機械が入っていて、どんな店の雰囲気かを丁寧に表現している。裏面には店舗を使うメリットや、他のコインランドリーにはない特徴や強みを書くことも忘れない。まさに価値訴求型のチラシと言える。

■今コインランドリー経営に必要なのは、わかりやすさとソフト力

 進化と退化の流れは、あらゆる業種に共通する。人が生まれて死んでいくのと同じように、幼年期、成長期を経て、ピークを迎えて減退した後、安定期に入っていく。このライフサイクルに基づいて、今どういう商売をして、次にどういう時代が来るのかをわかっている人が勝者となる。

 中西氏によるとコインランドリー業界は今、成長期にあるという。この時期は価格と価値をわかりやすく提示し、なんでも揃う総合力を、圧倒的なPR量でお客様に伝えることが重要とのことだ。成長期に利用者を集めておくと、後退期に入った時も顧客が定着しているので優位性が残る。そして、ピークから後退期は差別化をすることがポイントとなり、特徴がある店が最後には必ず生き残る。

 差別化の要素としてデザインを優先させる店舗が流行るのは、5~10年後だと中西氏はいう。今必要とされているのはわかりやすさ。圧倒的なPR、宣伝力、ソフト力が成長期を勝ち残るためのポイントとなるだろう。

【国際コインランドリーEXPO:3】繁盛店の新規参入ノウハウ!

《寺田愛/HANJO HANJO編集部》

編集部のおすすめ記事

特集

page top