災害時にドローンで情報伝達するデモを実施……「ドローンインパクトチャレンジ2015」 | RBB TODAY
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災害時にドローンで情報伝達するデモを実施……「ドローンインパクトチャレンジ2015」

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ドローンを用いた防災プロジェクトを推進している青山学院大学の古橋教授。国内では大規模なドローンレースを開催できる場所や条件は厳しいが、防災プロジェクトの啓蒙も含めて、今後も継続して行きたい意向とのこと(撮影:防犯システム取材班)
  • ドローンを用いた防災プロジェクトを推進している青山学院大学の古橋教授。国内では大規模なドローンレースを開催できる場所や条件は厳しいが、防災プロジェクトの啓蒙も含めて、今後も継続して行きたい意向とのこと(撮影:防犯システム取材班)
  • 今回の防災活用デモは、災害拠点や避難場所などの位置を被災者・避難者に伝えることを想定して行われた。デモでは小型ドローンが使われたが、大型のドローンで垂れ幕やアドバルーンをつり下げるといった活用法も想定される(撮影:防犯システム取材班)
  • レギュラークラスのレース用ドローンは小型で操縦者視点のカメラを搭載しないため、一般的なラジコンヘリ同様に遠隔操作によるタイムレースが行われた(撮影:防犯システム取材班)
  • 自律制御システム研究所の「MS-06LA」。様々な計測をはじめ倉庫の在庫管理などにも実用投入されており、福島原子力発電所内の調査にも活用されている実績を持つ(撮影:防犯システム取材班)
  • NEXCO東日本は高速道路や橋梁などの調査用に使用するドローンを展示した。突風などに強い軍事用途出自のカナダ製「Scout」をはじめ、全方向からの衝撃に耐える球体構造のスイス製ドローン「GimBall」を展示(撮影:防犯システム取材班)
  • 競技の模様は動画配信サイトにより、複数のドローンで撮影されていた。使用された機体「Inspire1」本体価格は40万円強。既に放送業界や映像業界では必須アイテムとなっており、今回も安定した動作で撮影していた(撮影:防犯システム取材班)
 日本初となる本格的なドローンレースイベント「ドローンインパクトチャレンジ2015」が、7日に千葉県香取市で開催された。同イベントでは、エキシビジョンとして産業用ドローンの実用デモや、災害時の情報伝達手段としてのドローン活用提案デモなどが行われていたのでイベント全体の様子と共に各デモの模様を紹介していこう。

●ドローン視点の映像を元に操縦

 イベント当日は、約50人のレース参加者と500人ほどの観戦者が集結。今までにないイベントということで、多くのマスコミも詰めかけていた。

 中でも注目を集めていたのが、FPVドローン(First Person View「一人称視点」)を使った「マスタークラス」。ドローンに搭載された小型カメラの映像を操縦者がヘッドセットなどで受信し、その映像を見ながら操縦し、レースを行うというものになる。

 ちなみにこのFPVドローンを使った「マスタークラス」への参加には、アマチュア無線免許が必要。

 最高速度は100km/hにも及び、ドローン視点の映像は現地でモニタリングされたり、インターネットで配信されたりと、操縦者に加えて観戦者まで臨場感のある映像を楽しむことできるという趣向になっていた。

●災害拠点をドローンで周知

 昼休みに行われたエキシビジョンでは、産業用ドローンとして実用投入されている自立制御システム研究所による純国産ドローン「MS-06LA」の自立飛行デモや、災害時の情報伝達手段としてのドローン活用提案デモが紹介された。

 今回、取材班が注目したのは、害時の情報伝達手段としてのドローン活用提案デモ。ドローンが災害拠点、避難場所、トイレなどを知らせる看板や垂れ幕(デモでは箱形のものが使われた)をつり下げてホバリングすることで、通信インフラが遮断されたような状況下で、被災者や避難者に対して目視による目印を提供することを目的としている。

 このデモを行ったのは、青山学院大学の古橋教授で、災害時の地図情報を構築するボランティア集団「クライシスマッパーズジャパン」の代表を務めている。

 また、今回デモは行われなかったが、ドローンに搭載したカメラやセンサーを利用して災害状況の把握、被災地図の作成など、ドローンを使った防災・減災活用なども古橋教授は想定しているという。
《防犯システム取材班/小菅篤》
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