■正規品と模倣品の違いとは? 大きく分けて、その違いは3つ。「耐久性」、「バックアップ体制の有無」、「安全性」にある。 例えば模倣品の場合、粗悪な素材を使っているため、1~2回着るとボロボロになってしまうケースもしばしばある。シャツのプリントが洗っただけで落ちてしまう、布地がすぐほつれるといった問題が起き、結局、長くは着られない。 また、有名ブランドで多く行われている補修サービスも、偽ブランド品では受けられない。気に入って使っていても、壊れしまうとおしまいだ。 最後に、「安全性」の問題も重要な点。模倣品では使用する布地や素材の検査がされていないため、思わぬ健康被害を及ぼす可能性があるのだ。 このような偽ブランド品の問題点も含めて、「憎むべきニセモノ展」では伝えていきたいと永井氏は語る。 「まず、どんなブランドにも、“ニセモノ”が存在するという意識を持ってもらえればと思います。また、模倣品を買うことで、正規品が生まれる循環を悪くする可能性があり、いい洋服が生まれなくなる悪循環につながることをもっと知ってもらいたいと思っています。良質なもの、信頼される製品を作るまでには、作り手の苦労、熱意、思い、時間が詰まっているんです。模倣品は正規品が築き上げてきたものを、無断で使うだけでなく、信頼や価値すらも損ないかねません。さらに本来そのブランドに渡るはずだった利益を奪い、それが原因で正規品が衰退し、粗悪な模倣品がはびこる世の中になったとしたなら、作り手にとっても、ファッションを楽しみたいユーザーにとってもこれほど不幸なことはないと思うんです」 「偽ブランド品撲滅プロジェクト 憎むべきニセモノ展2015」は、14日まで「RAGTAG原宿店」1階で開催。