Google Glassの各部の説明がGoogle Glassが載せられている箱の中仕切りに書いてある(画像02)。各部をクローズアップしていくと、レンズおよびカメラ部分のすぐ後ろの柄の上にCaptureというボタンが供えられている。これはカメラ機能のシャッターボタンとしての機能を果たす。後述するが、Google Glassは音声やウィンクなどのアクションで静止画や動画を撮影することができるが、とっさに何かのシーンを記録したければ、このCaptureボタンをブッシュすればすぐに撮影ができてしまう。(画像03)
Google Glassは視界の前方に約25インチ相当のスクリーンが投影されるというコンセプトのようだが、自分の視界の中に自然にデジタルな情報が投影されるように見える。断面約1cm四方程度のプリズムの中にハーフミラーが埋め込まれており、Google Glass本体から照射された映像が視界に表示される。アームの角度は微調整でき、人によって異なる見え方に合わせられるようになっている。表示される映像は周囲の明るさに対して自動的に調整されているのだろう。暗い屋内でも、逆に晴天の屋外でも、必要な情報がしっかり読み取れた。
Google Glassの掛け方にもよるが、本来の生活活動上の視界をさえぎることなく、必要なときに視界の中にデジタル情報を提示してくれる、そんなデバイスだ。これまでも多数のヘッドマウント型ディスプレイを試してきたが、これほど装着に違和感が無く、また自然な形で空間に情報が表示されるデバイスはGoogle Glassが唯一だろう。また、Google Glass自体のデザインがおしゃれとまでは言えないにしても、周囲の人たちに違和感を持たせないスタイルに仕上がっていることは特筆すべき点だ。
Google Glass正面にはカメラが装着されており、スペック表によれば500万画素、動画は720pに対応となっている。カメラはかなり広角で撮影できる印象である。
Google Glass自体は、Wi-FiとBluetoothによる通信機能が備えられているが、モバイルネットワークの通信機能は無い。あくまでスマートフォンとペアリングさせ、必要なときに最適な通知やメッセージが表示されたり、Google Glassに装着されたカメラやセンサー類から情報を取得し、スマートフォンを通じてクラウドに情報を収集するツールである。また、骨伝導スピーカーとマイクも装着されているので、Bluetoothヘッドセット代わりに、スマートフォンを通じた音声通話をハンズフリーで行うこともできる。わが国ではあまりBluetoothヘッドセットを使うユーザーを見かけないが、Google GlassはともすればBluetoothヘッドセットがさらに多機能に発展したものと考えてもよさそうだ。