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大阪あべのミクス……東京スカイツリーを超えた! あべのハルカスの経済効果

エンタメ 調査
あべのハルカス。2012年8月、鉄骨が300mに到達
  • あべのハルカス。2012年8月、鉄骨が300mに到達
  • あべのハルカス、工事進行状況
 大阪市阿倍野に建設中の、高さ日本一となる300メートルの超高層複合ビル「あべのハルカス」。2014年の開業初年度の経済波及効果は約4549億円と予測され、東京スカイツリー(高さは634メートル)を上回るインパクトとなった。

 「あべのハルカス」により、阿倍野・天王寺地区の都市機能の充実、交通ターミナルとしての魅力向上、さらに阿倍野・天王寺地区の経済活性化、大阪府内、近畿地域に大きな経済波及効果をもたらすことが期待されている。

 経済波及効果を予測したのは、関西大学大学院会計研究科(会計専門職大学院)の宮本勝浩教授と大阪府立大学の王秀芳客員研究員。宮本教授はこれまでも「シャープの堺市への液晶工場進出の経済効果」、「東国原英夫宮崎県知事就任以後の宮崎県と東国原知事の経済効果」、「阪神タイガース逆転優勝の経済波及効果:2009年」、「金環日食の経済波及効果」などを発表して話題になっている。

 宮本教授らによる分析の結果、大阪府における「あべのハルカス」の経済波及効果は、建設の効果も含む初年度は約4549億円、開業の翌年度からの平年度は約2410億円にのぼる。大阪府を含む近畿地域全体にわたる経済波及効果は、初年度は約4938億円、平年度は約2587億円にのぼることが推定された。

●直接効果の総計

 大阪府における直接効果は、初年度、平年度それぞれ3223億8175万円、1934億7182万円となった。初年度の直接効果には初期投資1300億円が含まれている。

 消費項目別に見ると、年間消費支出金額は、飲食代が初年度:28億7096万円、平年度:30億1878万円、買い物・土産代等(物販代)が初年度:1564億2305万円、平年度:1567億0875万円、交通費が初年度:27億1274万円、平年度:34億9866万円、などとなっている。

 近畿地域における直接効果は、初年度、平年度それぞれ3277億3135万円、1988億2142万円である。初年度の直接効果には初期投資1300億円が含まれている。

●経済波及効果

 大阪府における経済波及効果を計算すると、初年度が約4549億円となった。粗付加価値(単純に言えば儲け)は約2632億円。初年度の経済波及効果には初期投資1300億円が含まれている。平年度の経済波及効果は2410億円、粗付加価値は約1394億円にのぼった。

 近畿地域における経済波及効果を計算すると、初年度が約4938億円となった。粗付加価値は約3002億円にのぼった。初年度の経済波及効果には初期投資1300億円が含まれている。平年度の経済波及効果は約2587億円、粗付加価値は約1573億円にのぼった。

 宮本教授の計算によると、同じく高層建築物で話題となった東京スカイツリーは、開業初年度の経済波及効果が4183億で、「あべのハルカス」はこれを上回る。また大阪府の平成24年度(2012年度)補正予算は3兆0240億3000万円で、「あべのハルカス」の経済波及効果は府予算の15%に匹敵する額だ。まさに“大阪あべのミクス”である。
《高木啓》
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