美少女ロボにも搭載 〜 産総研、次世代ロボットソフト基盤技術をオープンソースで公開 | RBB TODAY
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美少女ロボにも搭載 〜 産総研、次世代ロボットソフト基盤技術をオープンソースで公開

エンタープライズ その他
RTミドルウェアとRTコンポーネント
  • RTミドルウェアとRTコンポーネント
  • RTコンポーネントの例
  • RTコンポーネントの主な機能
  • OpenRTM-aistの搭載が予定されているロボットの例(左から、川田工業・産総研:HRP-2、 産総研:HRP-4C、川田工業:HIRO)
 産業技術総合研究所(産総研)知能システム研究部門 統合知能研究グループは28日、RT(Robot Technology)ミドルウェア「OpenRTM-aist(Open Robot Technology Middleware implemented by AIST)」のC++言語版最新バージョン1.0を開発したことを発表した。

 OpenRTM-aistは、ロボットのさまざまな機能要素を、通信ネットワークを介して自由に組み合わせるためのソフトウェアプラットフォーム。センサーやモーター、ロボットアームや移動台車など、ロボットの機能要素をソフトウェアレベルでモジュール化し、信頼性や再利用性を高めることで、ロボットシステムの開発を効率的に行うことができる。モジュールの基本単位であるRTコンポーネントのインターフェイス仕様は、国際標準化団体OMG(Object Management Group)において公式標準仕様として採択されたRTC(Robotic Technology Component) 仕様バージョン1.0に準拠しており、同時にOpenRTM-aistがOMG RTC仕様に準拠した世界初の実装とのこと。

 OpenRTM-aistは、次世代ロボットの研究開発を効果的・効率的に促進する共通基盤技術となるものと期待されており、国内外の多数のロボットシステムに利用されているという。インターネット上で一般公開されており、これまでの全バージョンを含めると、累計1万件以上ダウンロードされているとのこと。今回のOpenRTM-aistバージョン1.0では、多機能なデータストリームポート、遠隔からのコンポーネント制御を可能にするマネージャ機能等が追加されるなど、実用化に向けた高品質化、高機能化が図られている。EPL(Eclipse Public License, v 1.0) と個別ライセンス契約のうち、任意の一方を自由に選択できるデュアルライセンス方式で利用可能。

 今後は経済産業省およびNEDOが2007年度から5年計画で実施している「次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト」の一環として、Java言語版、Python言語への移植版OpenRTM-aistバージョン1.0および、同プロジェクトにおいて開発中の「ロボットソフトウェアプラットフォーム」として、OpenRTM-aistバージョン1.0対応のシステム開発ツールが継続開発される予定。また、NEDOが2008年度から3年計画で実施している「基盤ロボット技術活用型オープンイノベーション促進プロジェクト」の一環として、μITRON系OSへの移植版OpenRTM-aistバージョン1.0が開発されている。いずれも、開発が終了し次第、オープンソースソフトウェア、もしくはフリーのソフトウェアとして一般公開される予定。
《冨岡晶》
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