BIGLOBEのクラウドデバイスは“いいとこどり”のAndroid端末、1月にはアプリ提供開始 | RBB TODAY
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BIGLOBEのクラウドデバイスは“いいとこどり”のAndroid端末、1月にはアプリ提供開始

エンタープライズ モバイルBIZ
代表取締役執行役員社長 飯塚久夫氏
  • 代表取締役執行役員社長 飯塚久夫氏
  • 利用者が場所を問わずどこでも快適にクラウドサービスを利用できる「パーソナルクラウド」
  • 取締役執行役員常務の古関義幸氏。持っているのはCamangi社製のクラウドデバイス「WebStation」
  • WebStation(Camangi社製)
  • クラウドデバイスの特長
  • 家では内蔵のWi-Fiで、外出時は公衆無線LANや3G/WiMAXで、どこでも自由にインターネットを利用することができる
  • クラウドデバイスの例。CamangやNEC以外のベンダーからの提供もあり得るという
  • クラウドデバイスのホーム画面
 NECビッグローブは17日、パーソナルクラウドデバイスと、それにともなうサービス事業の開始を発表した。

 まずは代表取締役執行役員社長の飯塚久夫氏による事業の概要説明が行われた。飯塚氏は近年のインターネット利用者の動向として、各種クラウドサービスの充実や、モバイルブロードバンドの浸透から多くのユーザが、家の中だけではなく外出先でも、コミュニケーション、生活情報、エンターテインメントといったPCと同様のサービスを利用していることをあげ、今までのように家ではPCやゲーム機、外ではケータイやスマートフォンなどと使い分けるのではなく、家の中でも外でも1台の端末ですべてのサービスを利用できる環境が求められていると指摘した。

 このようなニーズに応え、ビッグローブでは家でも外でも使える7インチタッチパネルを採用した新コンセプト端末「クラウドデバイス」を2010年度中に提供し、この端末を中核に従来からのインターネット接続サービス、ポータルサービスと一体化した「クラウドデバイス&サービス事業」を展開、利用者が場所を問わずどこでも快適にクラウドサービスを利用できる「パーソナルクラウド」を実現すると語った。

 続いて行われた取締役執行役員常務の古関義幸氏による、この事業の具体的な展開についてのプレゼンテーションは、Camangi社製のクラウドデバイス「WebStation」の実機を手にしながらはじまった。

 「PCの閲覧製の高さと携帯電話のモビリティを融合した、“いいとこどり”の端末です」と古関氏が語るように、7インチタッチパネルディスプレイを採用したタブレット型の筐体は、携帯やiPhoneよりもかなり大きめ。WebブラウジングなどPCと変わらない視認性をもつが、薄さ14.5mm、重量380gと携帯性も高い。

 OSはオープンプラットフォームのAndroid(バージョン1.6)を採用しており、ビッグローブが提供するアプリケーションはもちろん、Androidに対応する世界中の様々なアプリケーションを利用できる。

 またISP事業を行うBIGLOBEならではの特徴として、ネットへのコネクティビティの充実があげられる。家では内蔵のWi-Fiで接続し、外に出るときは公衆無線LANや3G/WiMAX(イー・モバイルとUQコミュニケーションズのMVNOで実現)にオートコネクト(自動接続)されるので、接続回線を意識せず、どこでも自由に利用することができるという。初期設定も可能な限り簡略化されており、最初にIDさえ入力すれば、だれでも手に入れたその日から利用を始めることができるという。

 このCamangi社製のクラウドデバイスは、2010年2月〜3月にBIGLOBE会員を対象にモニターテストを行った後、2010年度中に本格展開される。定価は3万円台を予定しているそうだ。

 今回発表されたクラウドデバイスはCamang製とNEC製(モックアップのみ)の2種類だが、オープンにデバイスも調達していく方針のため、今後この2社以外のベンダーから提供されることもあり得るという。

 次に紹介されたのが、BIGLOBEが提供するクラウドデバイス用の各種サービスだ。ホーム画面からアイコンをタッチするだけで起動することができる主要なサービスとして、メールや検索、ニュースや天気予報といった基本的なものから、閲覧、操作履歴などをPCと同期させる「BIGLOBEゲート」、体重・体脂肪・摂取カロリー数などを記録できるライフログアプリケーション「NumRecorder」、独自のTwitterクライアントである「ツイっぷる」などのユニークなものも用意されている。

 さらに、携帯電話用サービス「フォトポケ」を利用し、オンラインストレージにアップロードされた写真をデジタルフォトフレームのように閲覧できるオンラインフォトサービスや、レシピ、時計、カレンダーなど、ベッドサイドやキッチンなど生活空間に据え置いて使用するのに適したサービスも目立つ。

 最後にクラウドデバイス用Androidアプリケーションの配布・販売を行う「アンドロナビ」の紹介が行われた。ここではBIGLOBEが配布するアプリだけではなく、世界中のAndroidアプリや、コミックなどのコンテンツを簡単に検索、購入、デバイスに転送できる、グローバルでオープンなマーケットプレイスだという。

 まずは2010年1月7日に情報サイトとしてオープンした後、1月下旬から無料アプリ、3月末から有料アプリのダウンロード提供を開始し、2010年度末にはアプリ・コンテンツ数で10万本を目指すという。

 また、海外製アプリについては日本語化、または日本語の翻訳記事を掲載し日本のユーザの便宜を図るという。逆に海外向けに日本独自のコンテンツである、アニメやコミックを紹介していく予定もあるという。

 ISP自らがAndroid端末というハードウェアを扱い、ユーザの囲い込みを図っていくというこの事業。2012年度にはクラウドデバイスの利用者を約20万人、アプリ・コンテンツ数を10万本、有料利用者数を年間250万人、年間売り上げ100億円を目指すという。

 飯塚氏は「ビッグローブはISPとして世界のインターネットとお客様を繋ぐ、品質のよい接続事業を行ってきた。もちろんその事業は継続したうえで、クラウドデバイス&サービス事業は新たなビジネスモデルを確立するための戦略的事業と位置付けている」と意欲を示し、プレゼンテーションを締めくくった。
《田口和裕》
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