【Tech・Ed Vol.6】OneNoteで実現した業務改革(後編)
1年前から紙ベースのさまざまな作業を禁止していった支店だが、ポイントは、各人のPCに分散・保管されているファイルを公開・共有したということにある。パワーポイントやエクセルファイルは、フォルダ管理はされていてもファイル名が日付であったり、ファイル同士が関連付けられていないことが多い。さらに、こられのファイルは紙ベースの報告書やファイルとは連携がとられていないものだ。
筏井哲治氏と中林秀仁氏の所属する支店では、OneNoteで作成した定形フォーマットの報告書には関連するファイルを添付しながら管理を行っていった(写真参照)。「我々は、これまでスケジュールに関する概要や進捗、予算に関する情報など一覧できる記入項目が設けられた報告書をノートに書いていた。しかし、パワーポイントの提案書を出したからこそ見積もりは厳しい、この見積書だからこそ予算がとれないなど、ファイルと報告書の関係は1対1の関係にあった。従来のやり方ではそれらの情報の関連性が切れてしまっていた」(筏井氏)。OneNote上でこれらの情報を管理しオープンにすることで、案件の問題点や見通しがクリアになった。SEとのやりとりも関連するファイルを所定の欄にファイルを貼りつけてもらえば、OneNoteの共有機能によって同期がとられていく。
さらに部署内の報告という意味では、タスクマトリクスを作成してメモを書き、フラグを立てながら、そこに関連するファイルも貼りつけておく。こうすることで面倒な報告書を作成する必要はなくなった。アイテムの重要度が変わり、マトリクス上で移動を行えば、共有されているOneNoteは即座に別の人にも反映される。「こんなことはマイクロソフトさんだからできるんでしょと言われることがあるが、やっていることは実に単純。重要度は自分以外に迷惑がかかるかどうか?緊急度は3日以内に終わらせなければいけないかどうか?それによって(マトリクス上で)メモを書く場所を変えているだけだ」(筏井氏)。
共有の方法はセクション(タブのうよなもの)で各人のページを作っておけばいい。こうすることで部下がどれくらいのタスクを抱えていて、その進捗がどうかというのが一目瞭然だ。重要かつ緊急なものがどれくらいあるかがわかりやすい。このメモをクセにすることで、いちいち部会で進捗を報告する必要がなくなったという。
さらに、各人のページにたてたフラグを期日別に表示することが可能なため、チームのタスク管理もしやすくなる。「このように管理していくと、これまで週1回行っていた連絡のための部会はいっさい必要なくなった」。
「ホワイトカラーの仕事の見える化は非常に難しいといわれている。それを実現するために巨大なシステムを作ってグループウェアを入れたりということを考えるが、実はOneNoteでここまでできる」と中林秀仁氏は訴える。
さらに自分のOneNoteに考えたことをメモ書きしてそれも共有するようにした。週1回開催していた部会はこのメモをもとにウィークリーディスカッションの場へと変わっていったという。時にはライブ共有セッションの機能を使い他の支社とメモ書きに記入を行い、アイデアを深堀りしていった。
「ルーチンワークに追われている組織と、新しいこと、アイデア出しに時間を使っている組織、あるいはそういう時間を持っている組織とどっちが強いかを考えた場合、我々は直感的に後者の方が強いと確信した」(中林氏)。
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